令和3年度4月号


『サード・プレイス』

 ささき あり/著  フレーベル館

 中高生が利用できる区の施設・サプリガーデン。そこは自由に過ごすことができる場所、やりたいことに挑戦できる場所です。
 瑞希は、小学校の頃の友達と偶然会ったことにより、サプリガーデンで行われた「応援シネマ」を体験します。それがきっかけで、仲間と“好き”を全開したイベントを企画するのです。
 自分が自分らしくいられる、家でも学校でもない第三の居場所で紡がれる4人のストーリーです。



『妖怪コンビニで、バイトはじめました』

 令丈 ヒロ子/著  あすなろ書房  
 
 七年前に母さんが家を出て行ってから、イズミは父さんと二人暮らし。ある日、父さんから「実はカノジョいます宣言」を聞いたのです。その後、父さんたちは結婚し、生活が一変。これまでの自分のペースが乱されてしまったり、洗剤の甘い香りがきつすぎたり、小さなことが積み重なって、だんだんつらくなってきました。そんな時に見つけたコンビニは…。
 幽霊や妖怪など、生きている人間以外の者を視ることができるというイズミの能力が発揮されます。



『はじめて学ぶみんなのビジネス学』

  ララ・ブライアン、ローズ・ホール/文  晶文社

 私たちのまわりには、いろいろなビジネスが存在しています。世の中にビジネスは必要不可欠。まずは「物を作って、売る」という基本を理解し、誰にでも始められるビジネスの方法についてやさしく説明されています。特に、将来、自分で会社を作りたいと思っている人には、入門書としておすすめです。




『動物の看護師さん』

 保田 明恵/著  大月書店
  
 動物に関わる職業といえば、獣医師やトリマーなどがよく知られていますが、動物看護師という職業を聞いたことはありませんか。2019年には愛玩動物看護師の名称で国家資格になることが決定し、遅くとも2023年には最初の国家試験が行われるそうです。日本に2万人以上もいるといわれる動物看護師の仕事は幅広く、動物、飼い主、獣医師をつなぐ架け橋に例えられるそうです。
 この本に収録されているのは6人の動物看護師。動物の命を守るために奮闘する彼らの働きぶりに胸が熱くなる一冊です。

 



『中高生からの防犯-活かそうコミュ力』

 武田 信彦/著  ぺりかん社
 
 「市民防犯」を提唱する著者が、安全な暮らしのために、そして自分を守るために、なぜコミュニケーション力が必要なのかをやさしく説いています。防犯とコミュ力とは全く関連性のないもののように思いがちですが、特殊な技を要するものではない、誰もがもつコミュ力の範囲で実践することが防犯につながるのだと著者は言います。
 防犯もコミュ力も時代とともに変化していくものですが、どんな時代になろうとも助け合いの精神だけは大切にしたいものです。