令和2年度2月号


『音楽で生きる方法』

 相沢 真一、高橋 かおり、坂本 光太、輪湖 里奈/著  青弓社

 音楽や演奏を一生の仕事にしたいと願っている人もいることでしょう。自分の目標に向かって、どのように大学を選べばよいのか、さらに、大学ではどのように学んでいくべきかを考えてみませんか。
 この本には、音楽大学進学後、現在、音楽家として活躍している人たちの声が詰まっています。音楽の道をめざす人にとって先輩たちの生の声はたいへん貴重なものです。今後きっと役に立つことでしょう。



『ぼくたちの答え』

 椰月 美智子/著  角川春樹事務所   
 
 中学3年の陽羽吾は、一年前のいじめがきっかけで不登校になりました。寺の息子の臣は、河童や天狗、幽霊などみんなが見えないものが見えてしまい、そのせいで学校に行けなくなりました。眞琴は私立の中高一貫校に通っていたものの、クラスメイト達から排除されることが続き、学校に行くことを投げ出してしまいました。
 そんな三人がフリースクール「みかん」で出会い、次第に仲良くなっていきます。そして、それぞれの興味のある、UFO、宗教、量子力学について調べる「コスモボーイズ」というチームを結成するのです。



『殻割る音』

   中村 汐里/著  小学館 

 小学6年生のさくらは、受験に向けて勉学にいそしむ毎日です。それまで全く料理経験のなかった彼女ですが、ある日の調理実習を機に料理がしたいとの思いを強く抱くようになります。しかし、母親はさくらが料理することにいい顔をしません。勉強との両立を親に願い、キッチンに立ちますが…。
 果たしてさくらは自分が思い描くような料理を作ることができるのでしょうか。




『人は見た目!と言うけれど』

 外川 浩子/著  岩波書店 
  
 「見た目問題」とは、見た目を理由とする差別や偏見によって生じる問題のこと。生まれつきや事故・病気等で傷痕や脱毛などがある人たちの中には、毎日苦しみながら生きている人も多いのです。
 心ない言動に傷つけられるなど、当事者だからこその悩みや苦しみに耳を傾け、見た目の症状が彼らの人生にどう影響してきたのかを理解することこそが「見た目問題」解消への第一歩。まずは知ることから始めてみましょう。
 



『えんとつ町のプペル』

 にしの あきひろ/著  幻冬舎
 
 配達屋さんがうっかり落としてしまった心臓からゴミ人間が誕生します。彼は体中ススだらけの少年・ルビッチと出会い、プペルという名前をつけてもらうのです。ルビッチは臭くて汚いプペルの体を毎日洗ってくれます。しかし、プペルの体は洗っても洗っても匂いがとれません。その理由は…。
 2016年に出版され、当時、クラウドファンディングで多くの支援者を得て制作されたことが話題になったこの本。2021年1月現在、映画が公開中です。
 美しい絵と二人の友情に心が温まります。