令和2年度12月号


『ハロー、ここにいるよ』

 エリン・エントラーダ・ケリー/作  評論社
 
 家族から「カメ」と呼ばれるほどおとなしい性格のヴァージル。耳が聞こえないヴァレンシア。霊能力を持ち、相談者の運勢を占うカオリ。ヴァージルとヴァレンシアのクラスメイトで、いじめっ子のチェット。この四人が描かれた物語です。
 ある日、森の中で、ヴァージルはペットのモルモットが入ったリュックを、チェットに古井戸に投げ込まれてしまいました。さあ、どうする、ヴァージル?





『10代から考える生き方選び』

 竹信 三恵子/著 岩波書店

 「一家の大黒柱としてバリバリ働きたい」、「専業主婦になりたい」など、将来をどのように考えていますか?
 この本では、働き方とライフスタイルの観点から、それぞれ4つのコース別にメリットやリスクが説明され、選択によって変わる近未来が描かれています。自分の生き方を選ぶというのは、とても難しいことですが、10代の今だからこそ、理想の生き方を思い描いてみませんか。






友だちってなんだろう?』

 斎藤 孝/著  誠文堂新光社

 友だちづきあいについて悩んでいることはありませんか?
 友だちと一緒だと楽しいことがたくさんあるはず。でも、楽しいことばかりでなく、面倒くさいことも、イヤなことも起きてしまいます。友だちに対する意識改革をして、人づきあいのスキルを磨いていきましょう。新型コロナウイルスの影響で、人との接し方にも工夫が求められる時代。よりよい友だち関係を築くために、一読してみませんか?




『図解でわかる14歳から知る気候変動』

 インフォビジュアル研究所/著  太田出版

 国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」のひとつに掲げられているほど大きな問題である気候変動。この気候変動によって引き起こされる事象は、気温の上昇や異常気象の日常化、生態系の破壊など多岐に渡ります。
 人間の産業活動によって引き起こされたとも言うべき気候変動に対して、私たちができることとは何なのでしょうか。一人ひとりの心がけでできることを考え、未来の気候のために便利な暮らしを見直してみませんか。




『お任せ!数学屋さん  1』

 向井 湘吾/著  ポプラ社

 「将来の夢は、数学で世界を救うことです。」転校初日、クラスメイトの前で大真面目に自己紹介をした陣之内宙。中学入学以来、苦しめられている数学が大嫌いな天野遥は、そんな彼の言葉に拒絶反応を起こします。
 ある日、「数学屋」と書いたのぼりが彼の机の横に立てられました。「数学屋」が何なのか疑問に思った遥が宙に尋ねると、なんと素数の説明が始まってしまったのです。
 はたして数学の力で救えることがあるのでしょうか。数学が苦手な人にも読んでほしい一冊です。