令和2年度9月号


『菓子屋横丁月光荘 3 文鳥の宿

 ほしお さなえ/著  角川春樹事務所 

 遠野守人は大学院生。父母を子どもの頃に亡くし、一人で川越の古民家「月光荘」に住んでいます。幼い頃から家の声がきこえるという不思議な力を持っている彼が〈二軒家〉の改修プロジェクトを手伝うことになりました。〈二軒家〉というのは、古い空き家のことで、もともとは同じ造りの二軒の家だったそう。しかし十年ほど前に片方が消失したというのです。ボランティアとして片づけを手伝う守人の耳にかすかな歌声が聞こえてきました…。



『一人で思う、二人で語る、みんなで考える』

 追手門学院大学 成熟社会研究所/編  岩波書店

 最近よく耳にする「主体的・対話的で深い学び」とは、教えられるのではなく、自ら学ぶことに着目した教育の考え方です。これからの社会を自分の意志で生きていくためには、まず、自分の思いを大切に一人で考える⇒自分の意見を正しく伝え、友だちなど相手の意見を聞く⇒さらに、みんなでアイデアを出し合い、様々な意見の中から結論を導き出すことが重要です。自分が主体的に学ぶための新しい学びのスタイルを見つけてみませんか。



『ミス・吸血鬼に幸いあれ』

 赤川 次郎/著  集英社

 主人公・神代エリカの父は名門吸血鬼の末裔、フォン・クロロック伯爵。そんな彼が〈ミス・ネックレス・コンテスト〉の審査員を頼まれたのです。アルバムを見て選考している最中、主催者からコンテストの名称を変えたいという連絡が入ります。その名称は〈ミス・吸血鬼コンテスト〉。一体、そのコンテストとは?



『部活魂!この文化部がすごい』

 読売中高生新聞編集室/著  筑摩書房

 みなさんの学校にはどんな文化部がありますか?日本全国を見てみると、演劇部や吹奏楽部はもちろん、バルーン部やディベート部、ファッション部などのユニークな部もあり、みなさんと同じ年代の学生たちが熱い思いでそれぞれの活動に取り組んでいます。また、理科部や生物資源研究部など、いまアツい理系の部活動も紹介されています。
 仲間と協力し合って作り上げたり、時には意見を戦わせたり…。彼らの成長や絆、そして青春を感じてみませんか。


『レオナルド・ダ・ヴィンチ』

 池上 英洋/著  筑摩書房

 レオナルド・ダ・ヴィンチはミケランジェロと並んで、歴史上で最も偉大とされる芸術家です。彼はほとんどの作品を完成させられずに終わっているそうで、有名な「モナ・リザ」もその一つ。試行錯誤を繰り返し、失敗も多く、当時の芸術家としては仕事が遅かったと言われています。では、なぜそんな彼が西洋の美術史を代表する人物となったのでしょうか。彼の生い立ちや育った背景を知り、作品を深く味わうことで、その疑問を解決しませんか。