令和2年度7月号


『コピーボーイ』

 ヴィンス・ヴォーター/著 原田 勝/訳 岩波書店

 主人公のヴィクターは新聞社でコピーボーイ(雑用係)のアルバイトをしています。ある日、目にした新聞記事、それは彼にとって大切な人が亡くなったというものでした。生前、その人との間に≪遺灰をミシシッピ川の河口にまく≫という約束を交わしていた彼は、その約束を果たそうと、父や母の説得を試みますが…。
 ヴィクターが大切な人と出会った6年前のストーリーが描かれている、著者の前作『ペーパーボーイ』もあわせて読んでみませんか。



『図解でわかる14歳からの水と環境問題』

 インフォビジュアル研究所/著 太田出版

 水不足や水害、氷が溶け出すことによる海面上昇など、いま世界各地で水に関する問題が起きています。水の惑星とよばれる地球には約14億㎦の水があるそうですが、人間が利用しやすい状態のものはほんのわずか。地球温暖化がさまざまに影響しているのです。世界の環境を守るために、そして世界の水を守るために、CO2を出さない暮らしを心がけましょう。



『14歳からの読解力教室』

 犬塚 美輪/著 笠間書院

 文字が読めるから文章が理解できるかと言われれば、必ずしもそうではありません。本を読むことが好きな人にもそうでない人にも、文系の人にも理系の人にも、文章を理解する力=「読解力」は必要です。
 では、そもそも「読解力」って何でしょう。この本の登場人物たちと一緒に考えてみましょう。



『ぼくのポーポがこいをした』

 村田 紗耶香/作 米増 由香/絵 岩崎書店

 ポーポは、ぼくがサンタさんにもらったぬいぐるみ。なんと、ある日、おばあちゃんと結婚することになったんだ。実は、2人が恋人だってことはずっと前から知っていたんだけど…。
 人間とぬいぐるみの結婚なんて、やっぱり変だ!ぼくは結婚に反対。死んだおじいちゃんだってきっと反対しているに違いない。だけど、みんなは賛成している。いったい恋って何なんだろう。


『博士の愛したジミな昆虫』

 金子 修治・鈴木 紀之・安田 弘法/編著 岩波書店

 アゲハチョウやカブトムシ、クワガタムシなどは昆虫の中でもよく知られており、人気もあります。しかしその一方、きわだった特徴をもたず、ジミで目立たない虫たちも多く存在しています。
 この本では、そのジミな昆虫たちにスポットをあて、生物界の争いやケンカ、敵を味方につけるための方法や行動などが解説されています。スターになれない昆虫たちのスゴすぎる生態をのぞき見してみませんか。