令和3年3月号



いとうひろし/作 ポプラ社

  ルラルさんはたいせつなつりざおをもっています。つりずきだったおじいさんからもらったものです。けれども、おじいさんはびょうきになってなくなってしまいました。ルラルさんはときどき、にわでつりざおをふっていました。
 ある日、ルラルさんがつりざおを
ふっていると、みんながあつまってきて「さかなをつりにいきましょう」といいました。ルラルさんはみんなとみずうみにやってきて…。





神沢利子/文 長新太/絵 絵本塾出版

 うさぎのピコは、のはらをかけては、くるんくるんととんぼがえりをうちました。あおいそらとのはらが、ピコのまわりでくるくるまわります。なんてきもちがいいのでしょう。
 すると、きつねのコンがくさの中(なか)からむっくりおきあがりました。コンはいいきもちでひるねをしていたのです。コンは「とんぼがえりは、きつねのはつめいだ」といいました。うさぎがはねたりしてはいけないというのです。そこでピコはコンに「いっしょにとんであそぼうよ」といいました。

        低学年から

>>>本のよやくはここからできます



柏葉幸子/作 長田恵子/絵 理論社

 小学校5年生のサヤにはステキな秘密(ひみつ)があります。不思議(ふしぎ)なおとぎ話みたいな世界(せかい)に魔女(まじょ)の相棒(あいぼう)がいるのです。名前(なまえ)はホーライ、ぐうたらで魔法(まほう)のうでもたいしたことのない魔女でした。そこではサヤはすてきなドレスを着(き)て、弓月の城(ゆみづきのしろ)のヤマネ姫(ひめ)になるのです。
 ある日、ホーライがやってきてサヤを弓月の城に連(つ)れていきました。姉上(あねうえ)のオコジョ姫(ひめ)がいて双葉(ふたば)の城のお茶会(ちゃかい)にいっしょに行くことになりました。双葉の城に待(ま)っていたのは冠(かんむり)をかぶった大きなカエルの王子様(おうじさま)だったのです。





宗田理/作 静山社

 橋本(はしもと)ユトリは友だちの礼司(れいじ)と一緒(いっしょ)に魔法使(まほうつか)いになることにしました。魔法使いになるための塾(じゅく)まで見つけてきました。塾の名称(めいしょう)は『いっちょかみスクール』、講師(こうし)が千人以上(いじょう)も在籍(ざいせき)し、子どもたちのあらゆる好奇心(こうきしん)に対応(たいおう)するデパートのような塾(じゅく)だというのです。
 入塾(にゅうじゅく)の日、中に入ると、明るい通路(つうろ)に講師(こうし)たちが立ち、楽器演奏(がっきえんそう)やゲーム、興味(きょうみ)をひき
そうなものを用意(ようい)してあり、人気(にんき)クラスには行列(ぎょうれつ)までありました。ところが、二人が入る魔法教室は一番端(はし)っこの誰(だれ)もいない薄暗(うすぐら)い通路にあったのです。