奈街三郎/作 花之内雅吉/絵 鈴木出版
やまおくのたにがわに、いっぽんばしがありました。ひとりしかわたれないせまいはしです。ある日、うさぎがはしをわたっていきました。むこうから、おおかみがわたってきました。おおかみはうさぎに「おれがさきにわたるのだ。」と、うさぎをおいかえしおおいばりでわたりました。おおかみはゆかいでたまりません。はしの上でまちかまえ、きつねもたぬきもみんなおいかえしました。
ある日、おおかみがはしをわたっていると、目の前に大きなくまがたっていました。
おくはらゆめ/作 佼成出版社
ねこのつっきーとカラスのカーコは、赤(あか)ちゃんのときからたくさんあそんでけんかして大きくなりました。まだまだこどものとちゅうです。 ある日つっきーはお母さんに、カーコのたくさんのたからものについておしゃべりしました。お母さんは「たからものは、つっきーとカーコちゃん」とうれしそうに言(い)いました。
つっきーは自分(じぶん)のたからものについて考(かんが)えます。たからものって、いったいなんだろう?お母さんは「とびきりとくべつなもの」と教(おし)えてくれました。そこでつっきーは考(かんが)えこんで…。
こばやしゆかこ/著 岩崎書店
カフェ・エルドラドは、お菓子職人(かししょくにん)のプブルさんと、おかみさん、娘(むすめ)のチョコルちゃんの小さなお店(みせ)です。お菓子(かし)もおいしくて、お客(きゃく)さんはたべすぎるほどです。 ある日、ティオさんがやってきて、袋(ふくろ)から魔女(まじょ)の形のチョコレートをとりだしました。プブルさんはチョコレートを大なべでとかすことにしました。とかしたチョコレートはとてもおいしく、みんなで味見(あじみ)をするとチョコレートはへってしまいました。するとなべの底(そこ)から声(こえ)が聞(き)こえ、小さな魔女があらわれたのです。
ジェラルディン・マコックラン/著 金原 瑞人/訳 吉原 菜穂/訳 小学館
劇場(げきじょう)のロイヤルシアターの扉(とびら)に鎖(くさり)が巻(ま)きつけられ、客(きゃく)がいなくなって2年たった。中は誰(だれ)もいなくなったが、暗(くら)い劇場の片隅(かたすみ)に様々(さまざま)な時代(じだい)の幽霊(ゆうれい)が多(おお)く住みついていた。幽霊たちはさびれたこの場所(ばしょ)が心地(ここち)よかったのだ。
ある日、劇場にグレイシーという女の子がやってきた。誰(だれ)にもみえないはずの幽霊たち
は、ピアノにあわせて楽(たの)しく歌っていた。最高(さいこう)!とグレイシーは言(い)った。
なぜかグレイシーは幽霊たちがみえていて…。