西本鶏介/文 星野イクミ/絵 鈴木出版
むかし、山の中(やまのなか)に親子(おやこ)がすんでいました。ある冬の日(ふゆのひ)、女の子がひとりでるすばんをしていました。おかあさんはいろりに火(ひ)をおこし、おやつにくりをおいていきました。女の子はくりをたべるといろりのはいの中に、かわをぺっぺっとはきました。
やがて女の子がいねむりををはじめると、いろりの中から小人(こびと)たちがあらわれました。びっくりした女の子に、小人たちは、きんのぼうをふりまわして…。
アリソン・アトリー/作 上條由美子/訳 東郷なりさ/絵 福音館書店
はりねずみともぐらが、あるいていると、木の下で、女(おんな)の人がぐっすりねむっていました。女の人は色(いろ)とりどりのボールがついたひもを手(て)にもっています。もぐらが「ふうせんだよ」とおしえてくれました。はりねずみは、きれいなふうせんにうっとり。もぐらが金貨(きんか)でふうせんをかってくれました。
二ひきは、頭の上(あたまのうえ)ではねるふうせんをもってあるきます。はりねずみは、じぶんの針(はり)でふうせんをわらないように家(いえ)にかえりかけ…。
バルバラ・カンティーニ/作 安野亜矢子/訳 文化出版局
雪(ゆき)が降り続(ふりつづ)き、オソロシ屋敷(やしき)はまっ白な雪化粧(ゆきげしょう)。もうすぐおばけのニューイヤーパーティーです。ホラーちゃんがドレスを選(えら)んでいると、屋根(やね)に男の子がいます。けれども、すぐ消(き)えてしまいました。
ホラーちゃんが暖炉(だんろ)の前にいると、今度(こんど)は窓(まど)をたたく音(おと)がします。青白(あおじろ)く光るゆうれいの男の子が「部屋(へや)に入れて」と言(い)いました。男の子は自分(じぶん)の名前を思い出(おもいだ)せなくなっていました。そこでホラーちゃんは男の子がどの時代(じだい)から来たのか調(しら)べることにしました。
ウルフ・スタルク/作 キティ・クローザー/絵 菱木 晃子/訳 徳間書店
ぼくはひとりで、おじいちゃんのお見舞(みま)いにきた。パパはおじいちゃんが面倒(めんどう)くさい人だから病院(びょういん)へはきたがらない。ぼくは、おじいちゃんが怒(おこ)りだす時が好きだった。でもパパは、病気で弱々(よわよわ)しいおじいちゃんの姿(すがた)を見るのがつらいんだ。
ある日、ぼくとおじいちゃんは病院を抜(ぬ)けだし、おじいちゃんの家に行く計画(けいかく)を立てた。おじいちゃんは、亡(な)くなったおばあちゃんと暮(く)らした家で何をしたいのだろう。ぼくの大好きなおじいちゃんは「コケモモのジャム」といったんだ。