令和2年10月号



ロバート・ブライト/さく こみやゆう/やく 好学社

  ジョージーは、ちいさなやさしいおばけです。ねこのハーマンとふくろうのオリバーがともだちです。ほかにもともだちがたくさんいました。
 あるひ、きんじょのジェイニーが、かごにおおきなけいとだまをいれて、うれしそうにスキップしていました。けいとのぼうしをあんでもらうのです。いきおいよくスキップしていたので、けいとだまがかごからポーンととびたし、はねてみえなくなって、おおきなきのねもとのあなにとびこんでしまいました。そのようすをちいさなてんとうむしがみて…。






森 環/作 あかね書房

 とある町(まち)の商店街(しょうてんがい)にある階段(かいだん)をおりると、町(まち)にひとつだけの本屋(ほんや)さんがあります。めずらしい本や古(ふる)い本、本がいたまないように地下(ちか)に店(みせ)があるのです。
 主人(しゅじん)はメガネのおじいさん、おてつだいしているのは孫(まご)むすめのミミ。ミミは本が大(だい)すきな少女(しょうじょ)です。この店の本のことは、ミミにきけばピッタリの本を見つけてくれるのです。
 ミミは
「本を読(よ)めば、世界中(せかいじゅう)の国(くに)にいけて、いろいろな人(ひと)に会(あ)える」と、すきな本を読んでうっとり。ミミが外(そと)に出ることはありませんでした。
 ある日、本だなにかざってある絵(え)かきさんの額(がく)の絵を見ていると…。


        低学年から

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富安陽子/作 山村浩二/絵 理論社

 化野原(あだしのはら)団地(だんち)の北側(きたがわ)に広(ひろ)がる雑木林(ぞうきばやし)の空き地(あきち)では5年生のコージ、ミツルとその妹(いもうと)のミーコが作戦(さくせん)会議(かいぎ)のまっ最中(さいちゅう)です。三人は、隠(かく)れた大きな巣(す)の秘密基地(ひみつきち)を見つけました。そこで自分(じぶん)たちの秘密基地にすることにします。でもミーコは何(なに)かに見られている気(き)がしたのです。
 実(じつ)は、この巣(す)をすみかにしているもの、他(ほか)に出入りしている人がいることを子どもたちは知らないのです。正確(せいかく)には人ではなく、化野原(あだしのはら)団地(だんち)に住(す)む九十九(つくも)さんという妖怪(ようかい)一家(いっか)のきょうだいです。
 草木(くさき)もねむるうしみつ時(どき)、妖怪たちの活動(かつどう)が始(はじ)まり…。






柏葉幸子/著 泉雅史/絵 講談社

 僕(ぼく)の母さんがこのごろ変(へん)なのだ。父さんが出張(しゅっちょう)でいない日、僕が台所(だいどころ)にいたら、誰(だれ)かが僕の肩(かた)をたたいた。母さんだとおもってふりむくと巨大(きょだい)なネズミが「ゆみえ殿(どの)か」としゃべってきた。よんでも母さんはどこにもいないのだ。
 ネズミは母さんの行き先(いきさき)を知っているようで、僕はネズミの後を追(お)った。窓(まど)からとびおりるネズミのしっぽをつかむと、外へころがり落(お)ち、僕とネズミは草原(そうげん)にいた。そこに地響(じひび)きをたててクマまで走(はし)ってきたのだ。僕はあんぐり口を開(あ)けていた。