令和2年9月号



ヤン ホンイン/文 エレーヌ・ルヌヴー/絵 中由美子/訳 樹立社

  きつねの一家(いっか)の朝(あさ)ごはんはとてもつまらなそうです。しおづけにくは、きつねパパがカラスからだましとり、ぶどうは、ママが「すっぱい」といいふらしもちかえったあまいもの。だれかをだましておいしいものをたべても、ちっともたのしくないのです。
 そこで一家はたのしい森をさがしまわりますが、みつかりません。「たのしいとこなんかあるわけない」というママ。大(おお)つぶの雨(あめ)がふったので、みつけた赤い家で雨(あま)やどりをしようと…。





ソラタとヒナタ~おはなしのバトン~

かんのゆうこ/さく くまあやこ/え 講談社

 くまのソラタが、きつねのヒナタの家(いえ)に、とまりにきました。ねる時間(じかん)になってふとんにもぐりこんだとき、ヒナタが「なにか、たのしいおはなしして。」といいました。ソラタは「じぶんだけがはなすのはおもしろくないよ」といいます。ソラタがはなしたら、つづきをヒナタがはなすのです。ヒナタは、くまのぬいぐるみをおはなしのバトンにきめました。ソラタから、ものがたりがはじまりました。そのおはなしは…。
 ソラタとヒナタの新(あたら)しい本です。フリーマーケットへいくお話やすてきなひみつをみつけるお話など。ふたりといっしょだとたのしいね。 


        低学年から

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野中柊/作 木内達朗/絵 偕成社

 朝、森にふきわたる風の音を聞(き)いたとき、シマリスのキリリは、今日はきっとなにかとくべつなことがあると思いました。木の枝(えだ)の上でひなたぼっこをしていると、ひゅうっと風にのってなにかが飛(と)んできて、こつん。キリリの頭(あたま)にあたりました。青(あお)い紙(かみ)ひこうきでした。紙を開(ひら)くと「夕方(ゆうがた)には、そちらにつきます」と書いてありました。だれから?わからないけれど、お客(きゃく)さんがくるのです。キリリはピクニックみたいに外でいっしょにごはんを食(た)べようと、パンやスープを作(つく)りました。
 夕方になって、「きみだね?」と声(こえ)が…。





廣嶋玲子/作 木村いこ/絵 理論社

 幸介(こうすけ)は、商店街(しょうてんがい)の福引(ふくび)きで特賞(とくしょう)、かみさまのたまごに当(あ)たりました。にわとりのたまごの四倍(よんばい)くらいの大きさで、色(いろ)はにじ色のしまもよう、持(も)ったらずっしりと重(おも)みがありました。商店街の守り神様(まもりがみさま)が産(う)んでくださったたまごは、家(いえ)のいい守り神になると幸介はよろこびました。お母さんは「幸運(こううん)が向(む)いてくるし、願(ねが)いごともかなえてくれるかも!」と、幸介はペットがほしいと、盛(も)り上(あ)がります。
 幸介がにじ色のたまごをそっとなでると、びきびきっと音(おと)がして大きなひひが入りました。たまごがわれて、中からでてきたものは…。