令和2年6月号



大原悦子/文 古川裕子/絵 福音館書店

  「みなさんおまちかね。ケロリンピックがはじまります」カエルむらのそんちょうさんがおおきなこえでいいます。ケロリンピックは、なつのはじめにいけのまわりでひらかれるカエルのオリンピックです。あさからおひさまがでています。くさむらかいじょうで、はしりはばとび、さんだんとびがはじまりましたが、おひさまがつよすぎてせんしゅたちはフラフラです。カエルはあめがだいすきで、かんかんでりはにがてです。せんしゅたちはあしがつっかえる、ひっくりかえる、それでもみているかんきゃくはフレー、フレ-とおうえんです。
 そのころ、そらのうえのでおてんきのかみさまがめをさましました。したを
のぞいてみると、フレ-というこえがきこえてきて…。




うりぼうウリタ~もりのがっこう~

おくやまゆか/作 偕成社

 うりぼうのウリタは、はるからがっこうへかよっています。ウリタにはあたらしいともだちがたくさんできました。
 雨の日(あめのひ)、
きょうしつでは、みんなしずかに本(ほん)をよんでいます。きょうは、ほんとうはうんどうかいのはずでした。よるからのしとしと雨でうんどうかいはできません。クマのグウタは「つなひきはぼくがかったのに。」といいました。「ぼくだってつよいよ。」ウリタもまけずにいいました。すると、みんながつぎつぎに「たかとびなら、およぎなら」といいました。みんな、うんどうかいでかつやくするのをたのしみにしていたのです。
 おひるにみんなでおべんとうをたべていると、
とつぜんガミコが…。


        低学年から

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精霊(せいれい)のなみだ~トゥートゥルとふしぎな友だち[3]~

湯湯/作 高野素子/訳 平澤朋子/絵 あかね書房

 トゥートゥルのたこが、藍(あい)ばあさんの小屋(こや)の屋根(やね)に落(お)ちました。トゥートゥルは、しょんぼり家(いえ)へと帰(かえ)りました。藍ばあさんは原(はら)っぱのかたすみにあるくもの巣(す)がびっしりの小屋に住(す)んでいます。村(むら)に長(なが)く住んでいるのにだれも藍ばあさんの本当(ほんとう)のすがたを見たことがありません。みんなはだんだん変(へん)でこわい人(ひと)と思(おも)うようになり、だれも小屋に近(ちか)づかなくなりました。それでもトゥートゥルは、たこのことがわすれられません。屋根の上を竹(たけ)ざおでつついていると、戸(と)が開いて藍ばあさんが出てきました。おどろいたトゥートゥルが「つかまえないで」というと、ベールの中からきれいな声(こえ)がしたのです。





きみが、この本、読んだなら~とまどう放課後編(ほうかごへん)~

森川成美/作 高田由紀子/作 松本聰美/作 工藤純子/作 さ・え・ら書房

 6年生になり試合(しあい)でシュートを決(き)めた和弥(かずや)はうれしくてグラウンドを走(はし)りまわります。逆転(ぎゃくてん)ゴールを決(き)め全員(ぜんいん)でこぶしをつきあげました。帰り道、和弥は同じチームの卓(たく)に出会(であ)いました。卓の手には単語帳(たんごちょう)があります。チーム仲間(なかま)の卓は中学受験(じゅけん)のためサッカーをやめると言(い)いました。卓と話した和弥は「中学受験をする」と両親(りょうしん)に言(い)うのです。塾(じゅく)へ行く和弥にはサッカーはできません。「サッカーが強い中学へ行くため勉強をする」とムキになる和弥に友だちの春香(はるか)が本を取り出(とりだ)します。それはエンデの『モモ』という本で、春香は「本はいろいろ教えてくれる」といい…。本をすすめてくれる4つの物語です。