令和2年度4月号


「朔と新」

 いとう みく/著  講談社

 バスの横転事故で視力を失った兄・朔。事故に遭ってしまったのは自分のせいだと思い悩む弟・新。新は長距離選手の新星として活躍していましたが、事故がきっかけで走ることをやめてしまいます。そんな新に、朔から伝えられた「ブラインドマラソンの伴走者になってもらいたい」という願い。はじめは抵抗する新でしたが、兄の願いを断れず、伴走者として再び走ることを決心します。




「本当の人生」

 アドリーヌ・デュドネ/著 藤田 真莉子/訳  東京創元社

 窮屈な家庭ながらも、無邪気で明るい弟とともに楽しく生きる10歳の少女。しかし、弟はアイスクリーム屋を襲った事故を目撃してから性格が一変。笑顔が消え、虫や動物をいじめるようになってしまったのです。
 どうすれば弟の心を救うことができるのか、“本当の人生”を送るため、少女が思いついたのは…。




「オリンピック・パラリンピックを学ぶ」

 後藤 光将/編著  岩波書店

 もう目前に迫っている「東京オリンピック・パラリンピック」。楽しみですよね!全世界の選手たちが共通の競技を通して力や技術を競い合います。「平和の祭典」ともいわれる、4年に1度の特別なスポーツイベントです。とは言っても、ただの「スポーツイベント」ではありません。オリンピック誕生の歴史をたどると、そこには深い意味や理念を持って開催されていることがわかります。
 7月の開会に向けて、おすすめの1冊です!
                      (こちらの書評は令和2年2月末に作成しました。)




「いのちを救う災害時医療」

 森村 尚登/著  河出書房新社

 日本は「災害大国」と呼ばれ、地震や台風など、毎年数多くの災害が日本各地で起きています。「いのち」を救うためには、まず何が大切なのか、何を準備しておけば良いのか、体制作りから個人で起こすべき行動まで、命を守る最前線の取組みをまとめて紹介します。
 “もしものとき”は必ずいつかやってきます。その時、自分や家族、大切な人を守るために何ができるのか、今からしっかりと考えておきましょう。



「トム・ソーヤーの冒険」

 マーク・トウェイン/著 柴田 元幸/訳  新潮社

 トム・ソーヤーは、毎日が冒険のわんぱく小僧。正反対な性格の弟と、叔母さんの家で暮らしています。彼と親友のハックはいたずら大好き(悪友?)で、いつも一緒です。 ある夜、2人は墓地に忍び込むことに。しかし、そこで目にしたのは殺人事件。犯人は、一度は捕まったものの、逃走してしまいました。
 しばらく経ったある日、トムとハックは洞窟で再び犯人と遭遇してしまい…。