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おすすめの本
 

No.670 令和2年2月

『スピリチュアル系のトリセツ』『旅する黒澤明』
辛酸 なめ子/著  平凡社

 もはや政府や国を頼れないから、目に見えない“何か”に、救いを求めてきた!
 占いから守護霊、波動や宇宙人などなど、ありとあらゆるスピリチュアルの世界を覗いてきた著者による、詳しいトリセツと真面目な分析、そして仲良くなる方法。
 生きづらさを越えて一歩中に入ると、そこには生きやすくなるスキルやツールがあふれていました。天然石や星に救いを求めたり、楽しい現実逃避や瞑想で癒されたり・・・。ディープで不思議な世界が広がっています。

(Y.N)
国立映画アーカイブ/監修  国書刊行会

黒澤明の映画は、昭和24年に製作した『羅生門』で、ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞とアカデミー賞名誉賞を受賞して以来、各国で上映されてきました。彼の映画ほど、世界各地を巡った映画はないでしょう。また、死後20年以上経つ今でも、黒澤明の名はとどろき続けています。
 この本では、各国での上映時に製作された黒澤映画のポスターを掲載しています。世界30カ国で作成されたデザインは、いままで気が付かなかった黒澤映画の魅力を投影しているようです。
 知らない言語に訳されていても、画像からにじみでる迫力は「世界のクロサワ」そのものです。様々な意匠からなる新たな黒澤映画の魅力をご堪能ください。
(A.K)
『身のまわりのありとあらゆるものを
          化学式で書いてみた』
『スゴい!行動経済学』
山口 悟/著  ベレ出版

 「塩と砂糖の味の違いは?」、「タマネギを切ると涙が出るのはなぜ?」など、そんな「なぜ?」を化学式で解決しませんか。
 数多くの小さな分子からできている世の中のものたちは、どのように成り立ち、どのような働きを持っているのでしょう。この本には、目に見えない世界でどんなことが起こっているのか、化学式を使って説明されています。
 化学式と聞いただけで苦手意識を感じてしまう人も多いかもしれませんが、化学の世界に興味が深まる一冊です。
(R.K)

橋本 之克/著  総合法令出版

 行動経済学とは、心理学と経済学を合わせた学問のことで、この本では、生活の中で身近に感じられる例を挙げて説明しています。
 時間に余裕のない状態が集中力を向上させる「締め切り効果」や「現状維持バイアス」が影響しているものでは、最近登場してきた「サブスク」ことサブスクリプション=定額制のサービスなど。これらも経済と心理学を掛け合わせながら、分かりやすく解説しています。
 行動経済学はあらゆる面で活用できる実用的な学問ですので、この本を参考にして、今よりも少しお得な生活を目指してみませんか。

(K.S)
『国道食堂 1st season』『希望と殺意はレールに乗って      
          ~アメかぶ探偵の事件簿』
小路 幸也/著  徳間書店

 配置薬のルート営業をしている二方は、田舎の国道沿いにポツンと一軒だけある『国道食堂』に立ち寄ります。夜の少し遅い時間にも関わらず、広い駐車場はほとんど満車状態。不思議に思いながら店の扉を開けようとすると、なぜか歓声が聞こえるのです。おいしそうな料理の匂いとともに目に飛び込んできたのは、格闘技のリング上で行われているプロレス!さらに闘っている1人は、高校生のときに会ったことがある有名な元プロレスラーの本橋だということに彼は驚きます。
 辛い過去や悩みを抱えた人たちが、おいしいごはんを求めて食堂を訪れることで、不思議と縁が繋がり、それぞれのドラマが繰り広げられていきます。人と繋がることの必要性や大切さにあらためて気づかされる1冊です。

(Y.U)
山本 巧次/著  講談社

 講栄館の編集者沢口は、担当の人気作家城之内和樹の原稿を受け取るため、城之内宅に滞在中、彼が敷地を借り受けている本館の奥平家から城之内共々呼び出される。
 奥平家の元領地、長野の清田村村長が訪ねてきており、村への鉄道誘致の陳情のため上京したのだが、そのうちの1人、村会議員が行方不明になったという相談を受ける。陳情用のお金も同時に無くなり、持ち逃げの可能性も考えられたが、後日議員は他殺体となって発見される。
 奥平の家長から頼まれた城之内は、沢田と奥平家の令嬢であり城之内の助手も務める真優と清田村へ向かう。アメリカかぶれの城之内や、元領主の令嬢は村人の注目を受けながら情報収集を始めるが、そこで新たな事件が発覚し謎はますます深まっていく。果たして事件の真相は?

(A.U)