予約について

おすすめの本
 

No.659 平成31年8月

『ランチ酒 おかわり日和』『2000万円もってないオレたちはどう生きるか』
原田 ひ香/著  祥伝社 

 依頼が入ると、夜から朝までひたすら人やモノを見守る「見守り屋」として働く、バツイチ・アラサーの犬森祥子。様々な事情や悩みを抱えた人々を見守り、仕事を終えて向かうのは、その街で出会った美味しそうなお店です。晩酌ならぬ、夜勤明けのランチ酒を楽しみます。
   祥子自身が抱える元夫の再婚や会えない一人娘、そして新たな恋の予感など、どんな時でも美味しいご飯とお酒が、夜明けの疲れた心を癒してくれます。10編からなる人間ドラマと美味しいご飯がつづる、ランチ酒シリーズ第2弾です。
(M.T)

岡 久/著  自由国民社

 「老後資金は2000万円必要」という言葉が、ちょっとした流行語のようになっています。そういう言葉が取りざたされるということは、多くの人が老後の過ごし方に並々ならぬ関心を寄せているからでしょう。
 この本には、お金・仕事のことをはじめ、人間関係や住まい・健康のことまで、気になる項目ごとに分かりやすく説明がされています。 本当に2000万円必要なのか。年金は、いつから受給すれば良いのか。定年後、老後の不安を一つずつ解消する一歩として読んでみてはいかがでしょうか。 
(A.K)

『のっけから失礼します』

『ぱくり ぱくられし』
三浦 しをん/著  集英社

 雑誌の巻頭に連載されてきた五年分のエッセイがまとめられました。
 人によく道を尋ねられることや、仕事で新幹線に乗った時のエピソードなど、彼女の日常がおもしろおかしく綴られています。また、パソコンが壊れたことを「私を通りすぎていった過去の男」と書きあらわすなど、独特な表現もおもしろく、思わず笑ってしまうこともたびたびです。
 疲れも吹き飛んでしまうほどとにかく面白い、三浦しをんワールド全開の一冊です。

(R.K)
木皿 泉/著  紀伊国屋書店

 著者は根強いファンを持つ木皿ドラマの脚本家である夫婦二人組コンビ。今回は今まで書いた脚本のセリフを引用しながら、ドラマ脚本作成の裏話などを語った雑誌の連載をまとめました。
 その他にも、新聞に連載したエッセイとラジオドラマの脚本も掲載されています。この本で、いろいろな著者の魅力を知る事ができて、お得感が満載の一冊です。

(A.U)
『テニアン』『結局、ウナギは食べていいのか問題』
吉永 直登/著  あけび書房

 リゾート地として知られるサイパン島から一足伸ばした場所に位置するテニアン島。日本から2000キロ離れたその島は、日本と縁が深い地です。 
 日本の委任統治領時代には、沖縄や東北地方から移民が集められ、製糖業でうるおう島となりました。しかし、太平洋戦争が始まると、米軍に占拠され、やがて広島・長崎を襲った「原爆」基地の島へと変貌を遂げました。
 テニアンの元住民が残した記録や文書、さらに当時を記憶している人々の証言をもとにテニアンがたどった歴史を紐解き、戦争という悲劇を繰り返さないようにとの願いが込められた一冊です。

(Y.O)
海部 健三/著  岩波書店

 夏のスタミナ食である「ウナギ」。一説では土用の丑の日に「ウナギ」を食べようと広めたのは平賀源内とされ、江戸時代より多くの日本人に親しまれてきました。しかし「ウナギ」も、いまや絶滅危惧種に指定される事態に。 
    いま「ウナギ」に何が起こっているのか、将来にわたって食べることができなくなってしまうのか。最新のデータを基に「うなぎ」の現状と、もう一度これからどうすれば良いのかを提示した1冊です。

(Y.E)