ベネディクト・カルボネリ/文 ほむらひろし/訳 ミカエル・ドゥリュリュー/絵 クレヨンハウス
オオカミがひるねをしていると、たのしそうなわらいごえがきこえてきました。ベンチでおとうさんがおんなのこに、えほんをよんであげています。そのおもしろさといったら!
オオカミはうっとり、いつもならふたりをたべてしまうところですが、おはなしのつづきがしりたくてがまんしました。
しばらくすると、ふたりはかえりはじめました。えほんをさいごまでよんでいないので、オオカミはいらいらです。おやこをみつめていると、なにかがおちました。あのえほんです。オオカミは「これでつづきがよめるぞ」と、えほんをくわえてもっていきました。どきどきしながら、えほんをひらくと…。
かんのゆうこ/さく くまあやこ/え 講談社
ある日(ひ)、ヒナタがソラタに、たぬきくんから、「くりひろいにさそわれた」といいました。ソラタは「たまには、ほかの子(こ)とでかけておいで」といいました。ヒナタとたぬきくんは、くり林(ばやし)にいきました。いががついたくりがいっぱいです。ヒナタは、くりひろいのどうぐをわすれていて、ひろうといががゆびにささります。ヒナタはいがのないくりをひろうことに。すると、いがのとれたくりが、ころころころがってきたのです。あるいていくと、ヒナタがわすれた、くりひろいのどうぐがおいてありました。またべつの木(き)には、おいしそうなサンドイッチが「どうぞおたべください」とおいてあり…。
つぎの日(ひ)、ヒナタはソラタの家(いえ)にあそびにいきました。そこで…。
森山京/作 ささめやゆき/絵 理論社
あるところに、おじいさんとおばあさんがくらしていました。ある日、おじいさんは川(かわ)へ魚(さかな)をつりに、おばあさんは山(やま)へきのこをとりに出(で)かけました。川ぎしでおじいさんは、つり糸(いと)をたれましたが、魚は一ぴきもかかりません。そこで、おばあさんがつくってくれたおべんとうをたべることに…。
おなじころ、山へいったおばあさんも、きのこが見(み)つからず、おべんとうをあけていたのです。ねころんだおじいさんが目(め)をあけると、男(おとこ)の子(こ)たちが、小さなかめをいじめていました。かめをたすけたおじいさんに「おれいにいいところへあんないするよ」とかめがいうのです。かめのせなかにおじいさんがのると、かめはとつぜん…。
おなじころ、おばあさんが目のまえの木にベールのような長(なが)いうすものを見つけると、女(おんな)のひとがあらわれて…。
野中柊/作 松本圭以子/絵 理論社
ねこのルビは、ねこになる前(まえ)、本(ほん)の上(うえ)に積(つ)もったほこりでした。本屋さんのかたすみで、本のほこりから生(う)まれた、ねこのルビ。だから、ほこりを見(み)かけると、ただのほこりだと、どうしても思(おも)えません。【本屋本の木】のモシモさんと看板(かんばん)ねこのルビは、「本の神(かみ)さまがいるのなら、求(もと)めているひとが求める本に、物語(ものがたり)に、言葉(ことば)に出会(であ)えますように」と今日(きょう)も願(ねが)いをこめて唱(とな)えます。
ある日、ルビは「どうしてモシモさんにしっぽがないの?」とたずねました。モシモさんはルビと一緒(いっしょ)に調(しら)べることにしました。選(えら)んだ本は『図解(ずかい)しっぽの秘密(ひみつ)』です。さて、どんな秘密があるのかな?
本屋さんのねこルビの楽(たの)しい毎日(まいにち)のお話。