令和元年10月号



ロジャー・デュボアザン/さく こみやゆう/やく 偕成社 1969年刊の改題新訳 好学社

  ロバくんは、ちいさくてようきなロバです。ちょうどいい ながさのみみに、しろくてまるいおなかをしています。ぶたのローザおくさん、うしのファニーさんなど、ロバくんには、たくさんのともだちがいました。
 しあわせだったロバくんでしたが、あるひ、げんきがなくなってしまいました。それは、うまのパットくんをみたとき「パットくんのみみって、みじかくてすてきだな。」とおもい、ロバくんは「じぶんのみみは、ながくてだらしない」とかなしくなってしまったのでした。
 ロバくんは、いぬのヘクターにそうだんしました。なやみをきいたヘクターは…。
 さて
ロバくんはどうなるのかな。






グリム/[著] ワンダ・ガアグ/編・絵  松岡 享子/訳 のら書店

 あるところにフリーデルという名(な)まえの男(おとこ)がいました。およめさんはコッティといい、ふたりは自分(じぶん)たちの農場(のうじょう)で所帯(しょたい)をもったばかりでした。
 ある日(ひ)、フリーデルが「肉(にく)が食(く)いたいな。」といいました。コッティは料理(りょうり)の仕方(しかた)を知(し)りません。フリーデルは「塩(しお)とコショウをふり、バターをなべに入(い)れてローストする。」というと、つけあわせは畑(はたけ)のキャベツとおしえてくれました。コッティはバターと肉をなべに入れて畑へいきました。畑のキャベツのあいだになべをおきました。それから、じっとなべを見(み)つめます。コッティがなべをそのままにして、
家(いえ)に帰(かえ)りかけると、畑で音(おと)がしました。
 犬が大きな口をあけて… 

        低学年から

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パピヨン号でフランス運河(うんが)を
 ~ハリネズミ・チコ 5 小さな船の旅~

山下明生/作 高畠那生/絵 理論社  大坪小D先生よりおすすめ!です

 ハリネズミの兄(あに)チコは、イタリアのコルチュラ島(とう)まで旅(たび)してきました。妹(いもうと)チカもカラスのモノイイに助(たす)けられながら島(しま)までやってきたのです。さらに、旅を続(つづ)けるためには、旅ネズミのマルコを探(さが)さないといけません。ニャン民船(みんせん)の中を見つけていると…。チコはチカをつれてヒッチハイクをしたり、ボートで運河(うんが)を通(とお)ったりして、いよいよふるさとスペインのナザレを目指(めざ)します。途中(とちゅう)、河賊(かわぞく)コワイヨ団(だん)につかまって怖(こわ)い目(め)にあいますが…。
 さてチコとチカは、無事(ぶじ)に家に帰り着(かえりつ)くことができるのでしょうか…。
 イタリア、フランス、有名(ゆうめい)な地名(ちめい)が出てきて、チコたちと一緒(いっしょ)に冒険旅行(ぼうけんりょこう)をしている気分(きぶん)になりますよ。
 中学年のみなさんにおすすめ。 
  




村中李衣/作 石川えりこ/絵 偕成社 松浦小K先生よりおすすめ!です

 「エミへ」そんな書き出(かきだ)しで始(はじ)まる一冊(いっさつ)。 横浜(よこはま)から山口(やまぐち)に引っ越(ひっこ)ししてきた小学校4年生のえりは、ある日おじいちゃんの勧(すす)めで、自分(じぶん)の畑(はたけ)を始(はじ)めることになりました。そこで出会(であ)った自然(しぜん)のすがたを横浜にくらす親友(しんゆう)のエミへ送(おく)ります。手紙(てがみ)の内容(ないよう)は、畑(はたけ)での出来事(できごと)や新(あたら)しい生活(せいかつ)のこと、そして横浜の小学校で不登校(ふとうこう)になった幼(おさな)なじみのけんちゃんの話(はなし)に。二人(ふたり)がけんちゃんにできることとは…。
 自然のふしぎや、二人の少女(しょうじょ)の手紙のやり取(と)りを通して、いじめのことなど、子どもたちの心の動(うご)きを描(えが)いたお話になっています。