令和元年5月号


金の鳥(きんのとり)~ブルガリアのむかしばなし~

八百板洋子/文 さかたきよこ/絵 BL出版

  むかし、王(おう)さまと三人(さんにん)の王子(おうじ)がいました。
お城(しろ)には、金(きん)のりんごがなるふしぎな木(き)がありました。毎日(まいにち) 真昼(まひる)に花(はな)がさき、夕(ゆう)がたに実(み)をつけ、夜(よる)にあまくなりました。ところがある朝(あさ)、金(きん)のりんごがひとつもありません。王さまは、王子たちにりんごの番(ばん)をするようにいいます。末(すえ)の王子が番をした真夜中(まよなか)、光(ひかり)がさしこみ、金(きん)の鳥(とり)がとんできたのです。金いろのはねを一枚(いちまい)おとし、鳥(とり)はとんでいきました。王さまは金の鳥をとらえた王子に、国(くに)をゆずることにします。三人(さんにん)は、金の鳥をさがすたびにでかけました。しばらくいくと、おなかをすかせた白(しろ)いひげのおじいさんにであいました。





マーガレット・ワイズ・ブラウン/さく 上條由美子/やく  広野多珂子/え  福音館書店

 ウィリーは、どうぶつを1ぴきもかっていません。ウィリーは、ときどきさびしくなることがあるので、いっしょにあそべるじぶんだけのどうぶつがほしいとおもいました。そこで、いなかのおばあちゃんにでんわをかけました。いなかには、たくさんのどうぶつがいます。「じぶんだけの、小(ちい)さいどうぶつがほしい」というと、おばあちゃんは「どんなどうぶつがほしいの?」とききました。小さいとりは?それとも子(こ)うま?ウィリーは、うちのなかでかえる小さいどうぶつがほしいのです。
 するとおばあちゃんが「あした、1ぴきおくってあげるよ」といって…。
        低学年から

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工場長(こうじょうちょう)のひみつのおひるね
 ~ねこの風(かぜ)つくり工場(こうじょう)~

みずのよしえ/作 いづのかじ/絵 偕成社

 町(まち)はずれの高台(たかだい)に風(かぜ)をつくる工場(こうじょう)があります。三毛(みけ)ねこ工場長(こうじょうちょう)の指示(しじ)のもと、町(まち)じゅうのねこたちが毎日(まいにち)せっせとはたらいています。犬(いぬ)のハックも大(おお)きななべで、風のもとをかきまぜるしごとをしています。ハックは犬ですがとくべつでした。 ある日(ひ)、ノロロとナツがブラリに「工場長、いっつもひなたぼっこしているの。」といいました。工場長はいつだってしごと熱心(ねっしん)です。ノロロはしごとちゅうにおひるねをして、工場長におこられました。その工場長がおひるねなんて、ノロロたちは気(き)になりました。ノロロとナツのようすに食堂(しょくどう)のペロリさんが、声(こえ)をかけました。工場長のおひるねのひみつとは…。  




シルヴィア・ビショップ/作 三辺律子/訳 平澤朋子/絵 フレーベル館

 モノが本屋(ほんや)さんに置(お)いてけぼりにされたのは、5歳(さい)のとき。お父(とう)さんとお母(かあ)さんは、モノを置(お)いて出(で)ていったのです。置き去(おきざ)りになった女の子(おんなのこ)を10歳(さい)のマイケル・ジョーンズが見(み)つけました。マイケルのお母さんはネティで、本屋さんの持ち主(もちぬし)です。ネティは警察(けいさつ)に連絡(れんらく)しましたが、モノを知(し)っているひとはいません。モノはジョーンズ一家(いっか)と暮(く)らすことになりました。
 この物語(ものがたり)はモノが11歳(さい)のときからはじまります。モノがジョーンズ親子(おやこ)と暮(く)らしはじめて6年。モノはふたりが大好(だいす)きでしたし、とても幸(しあわ)せでした。でも、モノはふたりには話せない秘密(ひみつ)があったのです。