平成31年4月号


キャスリーン・ヘイル/さく こみやゆう/やく 好学社

 ある日(ひ)、ねこのオーランドーが、おくさんのグレイスに「こねこたちが学校(がっこう)へいって勉強(べんきょう)してもいいころだね」といいました。学校にはお金(かね)がかかります。
オーランドーは発明品(はつめいひん)を
売(う)り、学校へやるためのお金をつくりました。
 ところがなんと!こねこたちは学校へいきたがりません。あらゆる手(て)をつかって、ずる休(やす)みをしようとしたのです。
 とうとうオーランドーは学校をあきらめました。<ねこは勉強より
ねずみとり>とおもっていたグレイスは、ほっとしました。それでもオーランドーはなにか学(まな)ばせようと、こねこたちに習(なら)いごとをさせることに。さてこねこたちは何(なに)を習うのでしょう。
  たのしくにぎやかなお話です。

  えほん



ななもりさちこ/文 大島妙子/絵  福音館書店

 きょうは、やぎやま小学校(しょうがっこう)のにゅうがくしきです。いろとりどりのチューリップがさく、やぎ山(やま)のさかみちを、いろとりどりのランドセルがのぼっていきます。
 このはる、一年生(いちねんせい)になったばかりの八(はっ)ぴきのこやぎたちです。たんにんのやぎこ先生も、先生になったばかりの一年生で、どきどきしながら、みんなのなまえをよびました。
こうして、やぎこ先生とこやぎ八ぴきの、たのしいまい日(にち)がはじまりました。
 まいあさ、やぎこ先生は七(なな)まいのワンピースをがながめて、なにいろをきようかとなやむのです。すると、がっこうにちこくしそうになったり、こくばんのもじをまちがえたり…。   とうとう、やぎこ先生は、こうちょうしつによびだされてしまいました。
一年生のやぎこ先生のお話。
  低学年から


あやめさんのひみつの野原(のはら)」

島村木綿子/作 かんべあやこ/絵 国土社

 かりんは、猫(ねこ)のキジオの鳴き声(なきごえ)で目(め)をさましました。キジオはクローゼットの中(なか)からざぶとんをくわえてきました。それは、かりんのおばあさんの妹(いもうと)のあやめさんがだいじにつかっていたものです。あやめさんは、かりんが三年生(さんねんせい)の春(はる)に亡(な)くなりました。ざぶとんを見(み)ると悲(かな)しくなるので、しまいこんでいたのです。キジオは、ざぶとんの上(うえ)にすわると「やっとこさ、ざぶとんを出(だ)せたよ。よかった!」と、しゃべったではありませんか!キジオは「ざぶとんにすわって目(め)をつぶって」といいました。かりんが目をとじると、キジオはなにかをとなえはじめました。
 いつのまにか、かりんは満月(まんげつ)の野原(のはら)に
すわっていました。ここは、あやめさんの野原だとキジオがいうのです。

  中学年から



小松原宏子/作 亀岡亜希子/絵PH研究所

 山(やま)のなかのやまなか村(むら)に、ホテル「やまなか小学校(しょうがっこう)」があります。百年(ひゃくねん)の歴史(れきし)がある小学校の校舎(こうしゃ)でしたが、子(こ)どもがいなくなり、学校は廃校(はいこう)になりました。やがて卒業生(そつぎょうせい)のミナ、コンタ、うさ子(こ)が村(むら)にもどると、力(ちから)を合(あ)わせて、学校をりっぱなホテルにしたのです。図書室(としょしつ)には大(おお)きいソファーを、理科室(りかしつ)のランプはライトに早(はや)がわり。教室(きょうしつ)は色(いろ)えんぴつの12の色にぬり、食堂(しょくどう)や客室(きゃくしつ)に変身(へんしん)です。この小学校ホテルにしかないものもあります。それは「時間割(じかんわり)」でした。
 そこにお客(きゃく)さんがやってきました。時計職人(とけいしょくにん)のカチコチさんとレース編み作家(あみさっか)のアミさんです。
 二人(ふたり)は世界一(せかいいち)の
時計(とけい)と世界一の作品(さくひん)をつくりにやってきたのです。

  高学年から