平成30年度2月号



雪舟 えま/文 カシワイ/絵 アリス館

 子どもにしか探せない鉱石を探すために作られたクローン「ナニューク」。成長し、その仕事が難しくなった37922号は鉱石探しからの卒業を決意します。人権も自由も保証されたその後の人生でやりたいことはたったひとつ。突然消えた親友37923号を見つけることでした。
 小説家雪舟えまと漫画家カシワイがタッグを組んだ、心温まるSFファンタジーです。




クリス・ユール/著 クリストファー・ソープ/著 ミーガン・トッド/監修 田中 真知/訳 三省堂

「家族ってどういう意味?」「人種差別はどこからきた?」
 身近な疑問から世界が抱える問題まで、社会学がお答えします。どこか遠い国の話のようで、実は他人事ではすまされないことだらけのこの世界。たくさんの図と絵で読み解いていける一冊です。




宇都宮 健児/著 平凡社

 今年はいよいよ天皇陛下退位の年です。新しい元号も気になるところですが、そもそも天皇って?
 この本は、天皇制がある理由や、これまでの移り変わり、民主主義から見た天皇など、弁護士の視点から解説されています。少し前までは神格化、今では国の象徴となっている天皇。平成が終わる時代の節目に、改めて天皇制のことをしっかり学んでみましょう。





ささき あり/作 フレーベル館

 男子中学生の広葉(ひろは)は、マスクがないと家から出ることができません。目立たず注目されない委員会として、花壇の世話をする栽培委員会に入ったものの、顧問の先生も先輩たちもやる気満々。
 そんな時、みんなで毎日水やりしていたはずのペチュニアがしおれていることに気付きます。同じ栽培委員の仲間と原因探しに乗り出した広葉は、クラスや友人たちにも打ち解けはじめ…。





氏田 雄介/作・絵 PHP研究所

 長い話が苦手な人も大丈夫!この本に載っている話は、なんとどれもぴったり54文字で完結します。何気ない日常だと思っていたら最後の一文でゾッとしたり、54文字しかない中でもしっかりストーリーがあります。すぐには意味を理解できなくても、解説もあるので分かりやすいです。自分で54字の物語を書くための講座も載っていますよ。
 SNSで話題になった超短編の世界に挑んでみませんか?