平成21年5月号



石津 ちひろ/作 メグ ホツキ/絵 (イースト・プレス)

 うたをうたってくれて ありがとう
おなじはやさで あるいてくれて  ありがとう
はなのなまえを おしえてくれて ありがとう

大切な人に伝えたい、たくさんのたくさんの「ありがとう」。
なにげなく過ごす日常の中で、暖かい気持ち見つけた!!
メグホツキさんの、ほのぼのとした水彩画が美しい一冊です。




石原 千秋/著 (河出書房新社)

 あなたがいつの日にか受けることになるだろう受験国語。それが、高校受験であっても、大学受験であっても、楽しく受けることができれば、どんなにステキでしょう。
早稲田大学教授の石原千秋さんは、自分の中に、二人目、三人目の自分を見つけることが、社会とつながった自分を自覚することで、大人の人間になれる基礎であると語っています。
「人生の役に立つ」受験国語で、しかも点を取る方法がたくさんつまった、14歳の世渡り術の本です。
この他にも、「みえない未来相談室」「復讐プランナー」「勝てる読書」などのシリーズ本がありますよ。



安東 みきえ/作 (理論社)

 森にぽつんと落ちていた卵は、ちょうど通りかかったオオカミに、あたためてもらって生まれます。小鳥はオオカミを、親のように慕い、ゆで卵にして食べようとしていたオオカミも、小鳥に愛情を感じるようになり。
ヘンテコな一匹と一羽は、それぞれに、本当に大切なものは何かを探しはじめます。 そして、自分探しの旅が終わったとき・・・。
その他、卵を失くしただちょうの夫婦の前で、卵のようにまるまったアルマジロの話。フコウノトリにならなくてすんだ心配症のコウノトリノ話など、「卵があった。」で始まる5つの物語。
幸せに必要なものは愛?信頼?お金?自分を見つけるための、幸せの本です。



デイヴィッド・ライス/作 (福音館書店)

 アメリカ合衆国テキサス州の最南部に暮らす、メキシコ系のひとびと。
メキシコの国境まで、わずか10マイルのところ。アメリカとメキシコとの二つの文化をあわせ持った大人が、ティーンエイジャーが、個性豊かで、人情味あふれる生活を営んでいます。
学校でのダンスパーティ、バレンタインデー、アメフトの試合、チヤリーダー・・・・。
コーラとアボガドの味がする、ヒリヒリと熱く、パチパチはじけて、ちょっと哀しい小説です。