宇野和美/文 ささめやゆき/絵 BL出版 むかし、おひゃくしょうさんとおかみさんがすんでいて、ふたりにはパトゥフェというまめつぶくらいの小(ちい)さいむすこがおりました。
パトゥフェはなんでもやりたがり、どこにでもいきたがります。
ある日(ひ)おかみさんが「シチューにいれるサフランがない」とこまっていました。
するとパトゥフェが「おつかいにいくよ!」といいました。
とちゅうでだれかにふみつぶされないか、おかみさんはしんぱいでした。
パトゥフェは「歌(うた)をうたいながらいくからだいじょうぶだよ」というのです。
えほん
森山 京/作 100%ORANGE/絵 のら書店 こぶたのトンタは、おばあちゃんのひざのいたみのちりょうで、ニギヤカマチのクリニックへ
でかけます。トンタはだいすきなバスにのれるから、よろこんでおともをします。おばあちゃんは、いつもかえりによりみちをします。スミレようひんてん、めがねやのカクカクどう、カフェ・チロリン。おとものたのしみは、もうひとつ、アイスをたべることでした。
おいしいおやつをたべて、バスのりばへいくと、「あら、つえが ない!」おばあちゃんがこえをあげました。もってきたことはたしかです。トンタはいきおいよくかけだしました。
まずはカフェ・チロリンのとびらをふたたびあけて…。
おばあちゃんのだいじなつえはどこにあるのでしょう?
トンタのちいさなぼうけんがはじまります。
低学年から
トーン・テレヘン/著 野坂悦子/訳 植田 真/画 偕成社 リスはわすれないように、家(いえ)じゅうのかべに小(ちい)さな紙(かみ)きれをはっておきます。一枚(いちまい)の紙には<ブナの実(み)>とあり、リスはそれを読(よ)むたびに、ブナの実をのせたお皿(さら)のまえにすわるのです。
<アリ>と書(か)いたべつの紙きれを見(み)つけるとアリの家(いえ)へむかい、ふたりは何時間(なんじかん)も話しあいました。<うきうきする>という紙きれもあり、リスはできるかぎり気持(きも)ちがうきうきするようがんばってみるのです。
さらにすみっこの紙に<ぼくのたんじょうび>と書いてあります。リスはもうすぐ、たんじょうびだったのです。そこでリスは森(もり)のみんなに手紙(てがみ)を書きました。
中学年から
ダイアナ・コールス/著 ロス・アスクィス/絵 グループ ウィメンズ・プレイス/訳
横浜市男女共同参画推進協会/監訳 大月書店 昔(むかし)、宝物(たからもの)ばかり集(あつ)めるお金持(おかねも)ちの王(おう)さまがいました。王さまは宝物が一番(いちばん)大切(たいせつ)で、お妃(きさき)さまはひとり娘(むすめ)のアリーテ姫(ひめ)を残(のこ)してなくなります。いつも宝石(ほうせき)をかぞえ泥棒(どろぼう)に盗(ぬす)まれないか心配(しんぱい)ばかりの王(おう)さまは、お金持ちの王子(おうじ)さまが姫(ひめ)と結婚(けっこん)することを待(ま)ちのぞんでいました。いつも自分(じぶん)の考(かんが)えを持(も)つかしこいアリーテ姫(ひめ)に、王さまはカンカンに怒(おこ)りました。
「かしこいことが世間(せけん)に知(し)られる前(まえ)に姫(ひめ)を結婚(けっこん)させよう」とおふれをだしました。そして王(おう)さまは、かがやく美(うつく)しい宝石(ほうせき)をさし出(だ)す魔法使(まほうつか)いボックスと姫(ひめ)を結婚(けっこん)させてしまいました。ボックスは本当(ほんとう)に姫(ひめ)がかしこいか「三(みっ)つのしごと」を姫(ひめ)にたのみます。「もしできなければ姫(ひめ)の首(くび)を落(お)としてもいい」と王さまに約束(やくそく)までさせた のです。そこでアリーテ姫(ひめ)は…。
高学年から