平成29年4月号



斉藤洋/作 杉浦範茂/絵 小峰書店

 あるときわたしは ニルゲンツしちょうから「へんてこだと いわれているあなたへ まちへ あそびにきてください」というてがみをうけとりました。そこで まちへいってみることにしました。ニルゲンツはちいさなまちです。どのやねも みんなそらいろでした。ではなぜそらいろなのでしょう?すこしまえのなつのことです。まちでは ずっとはれたひがありませんでした。そこで しちょうさんが「そうじきで、くもをすいとったら」といいました。すると…。
へんてこなまちできいた12のお話(はなし)です
  えほん



松岡 享子/編・訳 下田 昌克/絵 こぐま社

 ずっとむかしの南(みなみ)の島(しま)でのできごとです。ある夜(よる) 一(いっ)けんの家(いえ)から せなかにおもい荷物(にもつ)をかついだ男(おとこ)がぬけでてきました。男はどろぼうです。でも せなかの荷物はなんでしょう?その荷物をおろすと、中(なか)から男(おとこ)の子(こ)がでてきたのです。男は人間(にんげん)をぬすむどろぼう、人(ひと)さらいだったからたいへんです。男の子は、運(うん)を天(てん)にまかせることにしました。男のあとについて、くらい森(もり)の中(なか)を歩(ある)きながら、にげだす手(て)だてを考(かんが)えました。とうとう男の子は、いいことをおもいつき、そしてきゅうに「歩(ある)けないよう。」と うずくまりました。
どろぼうと男の子のちえくらべ。どちらがかつのでしょう。
  低学年から



柏葉 幸子/作 ひらい たかこ/絵 ポプラ社

木かげ美術館(びじゅつかん)には館長(かんちょう)がいません。だれも十分(じゅっぷん)といられず美術館の中(なか)からにげだします。見(み)えないのにつめたい手(て)でほおをなでられ、「でていけ!」とどなられたり。みんなおばけたちのしわざです。
ここはおばけ美術館、おばけたちは、こどもにしか見(み)えません。館長は、こどもがなるときめられていて、おばけたちとなかよくできることが大切(たいせつ)です。そこで館長になったのが、まひるです。まひるにおばけたちからメールがとどくと世話(せわ)をやくのです。
ある日まひるは、魔女(まじょ)かもしれないおばさんに、目(め)をのぞきこまれます。気(き)づくと体(からだ)がちぢんで、ドールハウスの中(なか)にいたのです。まひるはたすかるのでしょうか。
  中学年から



アレックス・シアラー/著 金原 瑞人/訳 西本 かおる/訳 竹書房

幽霊省(ゆうれいしょう)の事務所(じむしょ)は、わかりにくいところにあります。居心地(いごこち)の悪(わる)そうな大(おお)きな部屋(へや)で、難(むずか)しそうな本(ほん)がずらり。働(はたら)いているのは、職員(しょくいん)四名(よんめい)とネコ一匹(いっぴき)、仕事(しごと)は幽霊を探(さが)すことです。
二百年(にひゃくねん)にわたり地道(じみち)な調査(ちょうさ)を続(つづ)けていますが、幽霊(ゆうれい)を発見(はっけん)したことも、幽霊がいる証拠(しょうこ)をつきとめたこともないのです。
ついに本省(ほんしょう)の経費削減部(けいひさくげんぶ)の監査官(かんさかん)がやってきて「三(さん)か月(げつ)以内(いない)に幽霊をみつけないと幽霊省(ゆうれいしょう)は廃止(はいし)する」と言(い)ったから大変(たいへん)です。
そこでアルバイト少年(ねしょうん)を募集(ぼしゅう)することに決(き)めました。子(こ)どもなら幽霊をおびきよせることができるはずと考えたのです。さて幽霊は見(み)つかるのでしょうか。
  高学年から