平成29年6月号



蜂飼耳/文 水沢そら/絵 岩崎書店 

 いっぴきのアリが いけのそばを あるいていました。「みずをのみたいな。」アリは いけのふちに ちかづきました。するとアリは、あしをすべらせて いけにおちてしまいました。みずにしずまないように ひっしにたすけをよびました。それを ちかくの きのえだにとまっていたハトがみていました。「たいへんだ。」ハトは はっぱをいちまいとって アリのそばにおとして あげました。アリは きしにたどりつくことができました。アリは ハトにこころからかんしゃしました。しばらくしてアリはにんげんがハトをねらっていることにきづきました。そこで…。
  えほん



ベンジャミン・エルキン/ぶん 小宮 由/やく ジェームズ・ドーハーティ/え 大日本図書

あるくにに、せかいじゅうのだれよりも目(め)がいい三(さん)人(にん)のきょうだいがいました。それぞれポケットの中(なか)にあるものが見(み)えたり、目(め)をつぶったままで見(み)えたり、先(さき)にある本(ほん)を読(よ)めたりしました。
うわさをききつけた王(おう)さまは、三人をおしろのばん人(にん)にしました。そして「だれよりも目がいい三人をだませたものに金(きん)のメダルをおくる」とせかいじゅうにはっぴょうしたのです。たくさんの人(ひと)がちょうせんしますが、みんなしっぱいしました。ばん人(にん)はゆうめいになっていきました。
そこでガレスピーという男(おとこ)の子(こ)がちょうせんすることに…。
  低学年から



富安陽子/作 たしろちさと/絵 ひさかたチャイルド

 テンテル山(やま)にあるスギナ屋敷(やしき)には、オバケさんと、オバケのシフォンくん、しゃもじいさんが住(す)んでいます。オバケさんは料理(りょうり)研究家(けんきゅうか)で、あだながオバケさん。本物(ほんもの)のオバケたちは、オバケさんを自分(じぶん)たちの仲間(なかま)だと思(おも)っています。ある日(ひ)オバケさんは、仕事(しごと)で町(まち)に出(で)かけました。帰(かえ)るころには夕暮(ゆうぐ)れになり、山(やま)の中(なか)を車(くるま)で走(はし)っていきました。ところが、いくら走(はし)ってもスギナ屋敷の入(い)り口(ぐち)が見(み)えてきません。ふいに人影(ひとかげ)が浮(う)かぶと、女(おんな)の人(ひと)が「同(おな)じ所(ところ)を6回(かい)」も走(はし)っていると話(はな)しかけました。夜遅(よるおそ)くオバケさんは、やっと屋敷に帰(かえ)りつきました。それは山(やま)に住(す)む意地悪(いじわる)なスミ丸(まる)ギツネの仕業(しわざ)で、なんとオバケさんに術(じゅつ)くらべを挑(いど)んできたのです。
  中学年から



岡田 淳/作 理論社

 七月のある日、こそあどの森(もり)にすんでいるみんなは、湯(ゆ)わかしの家(いえ)に集(あつ)まりました。湯わかしの家には、ポットさんとトマトさんの夫婦(ふうふ)がすんでいます。お皿(さら)に、トマトさんがスープを配(くば)ります。おいしそうなにおいにスキッパーも、こころをうばわれました。それはプニョプニョタケのスープで夢(ゆめ)のようなしあわせの味(あじ)でした。
九月になると、みんなはなにかがおかしいと思(おも)っていました。夏(なつ)の暑(あつ)さと大雨おお(あめ)がひどく、動物(どうぶつ)たちも異変(いへん)を感(かん)じていました。地面(じめん)の緑(みどり)の草(くさ)は見(み)えなくなり、いろいろな場所(ばしょ)から水(みず)が湧(わ)きあがって川(かわ)に流(なが)れこんでいたのです。
こそあどの森(もり)にいったいなにがおきているのでしょう。
  高学年から