平成28年12月号



きむら ゆういち/文 たじま ゆきひこ/絵 講談社

 はたけに りっぱなおいもができました。じいさんたちが がんばって そだてた おいもです。まごも みんな おおよろこび。
 ところが せっかく つくった おいもなのに よるのあいだに だれかが こっそり ぬすんでいました。じいさんは はたけに じぶん そっくりの かかしを たてました。ところが つぎのあさ かかしは どろだらけ。やっぱり おいもは へっていたのです。そこで じいさんは わなを かけたり おとしあなを つくったりしました。でも おいもは どんどん へっていくのです。じいさんは はたけで まちぶせを することに…。
  えほん



今村 葦子/さく 酒井 駒子/え 理論社

 げんかんのドアが、そーっとひらいて、だれかが こっそりとそとをのぞいていました。
でてきたのは、ぬいぐるみのぞうときりんとらいおんでした。みんなであつまって、ほーっと、 ためいきをつきました。「とうとういえでしたんだ!」らいおんがいうと、ぞうときりんは、こころぼそくてなきだしそうになりました。ぬいぐるみたちはいえでをして、どうぶつえんの〈ばいてん〉にかえるつもりでした。どうぶつえんへは、でんしゃにのらなくてはいけません。じしんがないと ぞうがなきだしたとき、ねずみがこえをかけました。
 ねずみは、あのこがなきむしこぞうになっていると おしえてくれました
  低学年から



ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/作 野口 絵美/訳 佐竹 美保/絵 徳間書店

 お父(とう)さんとお母(かあ)さんは、会議(かいぎ)のため四日(よっか)も出張(しゅっちょう)することになりました。家(いえ)では、エルグとエミリーの兄妹(きょうだい)だけになるのです。 そこで、るすの間(あいだ)、おばあちゃんのだれかに、めんどうを見(み)てもらうことにしました。両親(りょうしん)は再婚(さいこん)どうしで、兄妹には、おばあちゃんが四人(よにん)いました。おばあちゃん一号(いちごう)はきびしい人(ひと)で、二号(にごう)は心配性(しんぱいしょう)でした。おばあちゃん三号(さんごう)はすごくお金持(かねも)ちなのに、けちんぼで、四号(よんごう)はとてもやさしい人(ひと)でした。とうぜん兄妹は、「おばあちゃん四号がいい」と言(い)いました。好(す)きなようにできるからです。ところが両親が出(で)かけると、四人のおばあちゃんがやってきたのです。そこで…。
  中学年から



池田ゆみる/作 羽尻利門/絵 さ・え・ら書房

 小学5年生の春菜(はるな)は、初(はじ)めて来(き)た町(まち)にある「自立支援(じりつしえん)センター・あけぼの住宅(じゅうたく)」で、お母(かあ)さんと暮(く)らすことになりました。春菜は、となりに市民図書館(しみんとしょかん)があることを教(おし)えてもらい、指導員(しどういん)の大久保(おおくぼ)さんが、連(つ)れていってくれまた。最初(さいしょ)に春菜の図書館カードを作(つく)りました。図書館には司書(ししょ)が働(はたら)いています。まもなく読(よ)み聞(き)かせがはじまりました。お話(はなし)の絵本は『ちいさいおうち』です。お話が終(お)わって「借(か)りたい人?」と聞(き)かれた時、春菜は思(おも)わず手(て)をあげたのです。春菜は、生(う)まれてはじめて図書館で本(ほん)を借りました。春菜の本との出会(であ)いの始(はじ)まりでした。
  高学年から