平成29年2月号



高畠じゅん子/作 高畠純/絵 ほるぷ出版

 ヌスートは ねらったものは かならず てにいれる おおどろぼうです。まよなか、おかねもちのいえに しのびこみ、たくさん おたからを かかえてくるのです。
  そんなヌスートに おうさまから てがみが とどきました。「なんでも ぬすめるのなら、わしの おたからをぬすんでみよ。しょうぶだ!」それをよんだヌスートは なにを ぬすもうかとかんがえているうちに おもしろいことを おもいついたのです。すぐに へんじを かいて、いぬのパクに てがみをとどけさせました。
  ヌスートとおうさまの ちえくらべの はじまりです。
  えほん



松野正子/作 大社玲子/絵 こぐま社

 むかし おひゃくしょうの家(いえ)がありました。しかし、家はなくなり のろまなむすこが ひとりのこされました。むすこは一羽(いちわ)のめんどりと たびにでることにしました。森(もり)では草(くさ)の実(み)を 山(やま)では木(き)の実(み)を食(た)べました。歩(ある)きに歩(ある)くと つぎの森にはいりました。しかし、そこはどっちをむいても まっくらな森でした。とつぜん「わしは まものだ。」と大(おお)きな声(こえ)がして ぎろぎろとした目(め)があらわれました。まものは むすこに「なぞなぞを十問(じゅうもん)だす」 といいました。こたえられないとたすからないのです。
  むすことまもののなぞなぞ対決(たいけつ)のはじまりです!
  低学年から



ルース・サイムズ/作 神戸万知/訳 はた こうしろう/絵 ポプラ社

 ベラ・ドンナは、児童養護施設(じどうようごしせつ)「子どもの家(いえ)」で育(そだ)ちました。ずっと魔女(まじょ)になりたいと願(ねが)っている女(おんな)の子(こ)で、一生(いっしょう)の家族(かぞく)がほしいと思(おも)っていました。
  ある日、子どもの家にリリスさんという女の人がやってきました。ベラ・ドンナは、リリスさんに、わたしだけの家族になってほしいと思います。するとリリスさんも、ベラ・ドンナを、養子(ようし)にしたいと言(い)ってくれたのです。1か月(げつ)一緒(いっしょ)にくらしてみることになりました。はじめてのリリスさんとのくらしは、ふつうの毎日(まいにち)でした。
  でも本当(ほんとう)は、リリスさんは魔女だったのです。ベラ・ドンナの魔女修行(しゅぎょう)がはじまります。
  中学年から



斉藤洋/作 樋口たつの/画 偕成社

 ある朝(あさ)「ごめんください!」という声(こえ)のあと、ドン!とマンションのドアに体(たい)あたりするような音(おと)が聞(き)こえました。ドアを開(あ)けると、トルコ帽(ぼう)をかぶり、ひげをはやした男(おとこ)が立(た)っていました。
  「ギュナイドゥン!」トルコ語(ご)で、おはようという意味(いみ)だと男はいいました。そして男は「ほんもののトルコじゅうたんを買(か)わないか」といいました。わたしが、ことわろうとすると、男は見(み)えない穴(あな)から、じゅうたんを出(だ)したのです。わたしは、その穴がほしくなりました。
  トルコ人の男がやってきては、わたしのまわりでおこるふしぎな出来事(できごと)とは?
「ギュレギュレ!」のことばの意味(いみ)とは何(なん)でしょう?
  高学年から