平成27年7月号



あまんきみこ/作 垂石眞子/絵 福音館書店

おかあさんに あおい かさを かってもらいました。
あおい かさは はれた ひの そらの いろだから すきなのです。
さっそく まんなかのはらに いってみました。
「わたしの かさは そらの いろ あめの なかでも いい てんき」
うたっていたら くさむらが ゆれました。くさのあいだから、こねずみが「いーれてといいながら、わたしの かさのなかに とびこんできました。
わたしと かさと どうぶつたちとの とってもたのしい おはなし です。
  えほん



椰月美智子/作 またよし/絵 そうえん社

チョコちゃんは しょうがっこうににゅうがくしたばかりの おんなの 子(こ)。
ひいひいおばあちゃんから もらった なまえは ちよこです。みんなからは、「チョコちゃん」と よばれています。
クラスで 小さなチョコちゃんは、はやく大(おお)きくなりたいなあと おもいます。チョコちゃんは、せかいで いちばん せが 高(たか)くなった じぶんを そうぞうします。つぎは、うんと 小(ちい)さくなったじぶんを そうぞうするのです。そうぞうするとたのしいことがおこるのです。
チョコちゃんのたのしいおはなしをきいてくださいね。
  低学年から



富安陽子/作 YUJI/絵 福音館書店

菜(な)の子(こ)ちゃんは、髪(かみ)の毛(け)のすそを、クルンとカールさせて、大きな丸(まる)めがねをかけた転校生(てんこうせい)です。
龍(りゅう)泉寺(せんじ)のお祭(まつ)りの夜(よる)、トキ子は、菜(な)の子(こ)ちゃんと、空(そら)にのぼれなくなった龍(りゅう)の子を助(たす)けてやることになりました。
真(ま)っ暗(くら)な道(みち)を歩(ある)いたその先(さき)に、キラキラ輝く(かがや)水面(みなも)の淵(ふち)がありました。水がゆれ、金色(きんいろ)の目玉(めだま)に、二本のひげ、小さな龍(りゅう)の子があらわれました。
二人(ふたり)は、龍(りゅう)の子を助(たす)けることができるのでしょうか。
二学期の、お祭りの前の、たった一日だけの転校生(てんこうせい)、菜(な)の子(こ)ちゃんのふしぎな楽(たの)しいお話(はなし)です。
  中学年から



竹下文子/作 平沢下戸/絵 偕成社

都(みやこ)には奇妙(きみょう)なことがあいついでいた。
彗星(すいせい)が空を横切(よこぎ)り、妖怪(ようかい)を見た話もあった。人びとは不安(ふあん)に思っていた。そんななかで、理由(りゆう)もわからず、人が消(き)えはじめたのだ。
わたしは、忠実(ちゅうじつ)な郎党(ろうとう)の渡(わた)辺(なべの)綱(つな)を、物騒(ぶっそう)だからと、剣(けん)を持たせ使いに出した。羅城門(らじょうもん)には、鬼(おに)がすみついているうわさがあった。
綱(つな)が帰ってきたのは、次の日のことだった。持ち帰った包(つつ)みから出てきたものは…。
物語(ものがたり)の舞台(ぶたい)は、今から千年(せんねん)あまり前の、京(きょう)の都(みやこ)。主人公(しゅじんこう)は源頼光(みなもとのよりみつ)、九四八年ごろ生まれたと言(い)われています。
能(のう)や歌舞伎(かぶき)で活躍(かつやく)するヒーローたちの物語を、今を生きるみんなにおくります。
  高学年から