大正から昭和への移行期、「デモクラスィー」時代のお話です。千葉の農家に生まれた伊織は教師になるために、東京にある師範学校へ進学します。関東大震災から3年後の東京は、表面的には復興しているように見えて、実は裏通りは失業者や孤児たちがあふれていました。伊織がその裏通りに入り込んだとき、朝倉という男子学生に声をかけられます。伊織は彼に導かれ、貧困家庭の子どもや親を失った子どもたちを保護する「きぼうの家」の学生指導員となります。優しい人たちに支えながら奮闘する伊織。やがて「きぼうの家」に暗い影がやってきます。この当時、治安維持法が制定され、厳しい取り締まりが行われていたのです。