『みんな、忙しすぎませんかね? しんどい時は仏教で考える』 | 『魚を一尾、さばけたら!?』 | |
釈 徹宗/著 笑い飯・哲夫/著 大和書房 純粋無垢で生まれたはずの私たちですが、成長するにつれて、「考える」事を知り、悩みはだんだんと増えていきます。 上手くいかない友人関係、苦手な人との付き合い方、自分より周りの人がいい思いをしているなど。考えだすときりがない答えに仏教に造詣の深いお笑い芸人と僧侶が、問いに対する自分なりの答えを書きかわします。 やさしい言葉のやり取りなので、仏教の教えが読者にもわかりやすく書かれています。 (A.U) | 濱田 美里/著 河出書房新社 もし、ここに小ぶりの鯛が一尾あったなら、そして、それをさばくことができたなら…。お刺身にして日本酒を飲むのも良し、カルパッチョにしてワインのお供にしても良いかもしれません。 魚をさばけるようになる、というだけでお料理の幅が格段に広がることでしょう。この本では、魚やイカのさばき方を写真を交えてわかりやすく解説しており、その後の料理の方法まで掲載しています。切り身で購入するよりもお得に新鮮でおいしい魚を食べることができるばかりでなく、アウトドアでも大活躍できること間違いなしです。 今年、何かに挑戦してみたい方、この本はいかがでしょうか。 (A.K) | |
『古くてあたらしい仕事』 | ||
たなか れいこ/著 家の光協会 毎日食べなきゃいけないから、本当はやりたくないけれど、がんばって料理をしているという人も多いことでしょう。 根がめんどくさがりやの著者は、30代の頃、旬の食材やよい調味料があれば、手間暇かけずにおいしい料理ができるということに気づいたそう。 「料理は丁寧にするとおいしくなるのではなく、ラクをしてもおいしく作れる」と言います。「一番の道具は手」「調理法は5つだけ。そして調理はいつも2ステップ」という彼女独自の料理法、気になりませんか? (R.K) | 島田 潤一郎/著 新潮社 たったひとりだけで経営する出版社「夏葉社(なつはしゃ)」。今までに隠れた名作の復刊や、古書店店主のエッセイなど、34冊の良書を出版してきました。設立10年目を迎えるいま、ひとりの出版社はこう語ります。 「嘘をつかない。裏切らない。ぼくは具体的なだれかを思って、本をつくる。それしかできない。」本を作るということを通して、働くこと、そして社会のなかでどうやって生きていくかを丁寧に考えます。時間短縮。効率アップ。先へ先へと進むことが当たり前になってきている世の中で、立ち止まって考えるきっかけをくれる一冊です。 (Y.M) | |
『リボンの男』 | 『風間教場』 | |
山崎 ナオコーラ/著 河出書房新社 専業主夫をしている、妹子こと小野常雄は、自分のことを「時給かなりマイナスの男」と称しています。 息子のタロウとともに小川に入ったり、鳥や虫の名前、雑草の名前を調べたり、また、家にやってくる病気のタヌキの心配をする日々。経済活動とは程遠いことに時間を費やす自分を自嘲しながらも、子どもと妻に向き合い、真面目に暮らしています。 さて、題名の「リボンの男」とは、もちろん主人公・小野のことですが、なぜ「リボンの男」なのでしょう?この本を最後まで読むと、微笑ましくもしっかりと納得できます。ゆっくりと時間が流れていくような、それでいて瑞々しい感覚のある本です。 (A.K) | 長岡 弘樹/著 小学館 警察学校の教官を務める風間公親は、校長の久光から「来年度は落伍者ゼロの教場を作ろう」と提案されます。しかも1人でも辞める者が出れば、風間にも責任をとって辞職してもらうと言うのです。しかし、入学早々問題や悩みを抱える生徒が現れます。辛く厳しい訓練や、時間厳守の規律正しい生活に耐え切れず、毎年多くの生徒が脱落していくのが当たり前という状況で、半年後、退校者を1人も出さずに“風間教場”の生徒全員が無事に卒業することはできるのでしょうか。 日本の警察官・警察職員を教育・訓練する機関である警察学校を舞台にした、シリーズ4作目にして初の長編小説です。 (Y.U) |