本を語り合える存在が力に 読書習慣

 いろいろな調査で、本を読まない人の割合「不読率」が話題になります。しかし、読書習慣のない人が新たに本を読み始めるのは簡単ではありません。本人の意思だけでなく、「きっかけ」「環境」「交流」がそろってこそ、読書は生活に根付くからです。
 読書の「きっかけ」はイベントや偶然の出合い、「環境」は図書館や書店・家庭にある本棚や空間、「交流」は本について語り合える家族や友人の存在です。多くの学校で取り組まれている「朝読み」は、まさにこの三要素がそろった好例でしょう。わずかな時間でも、日常に本を開く習慣を組み込むことが第一歩なのです。
 また、読書は一人で静かに行うものという印象がありますが、実際には家族や友人の影響で読み始める人が少なくありません。新たに読書を習慣にしたいときこそ、周囲の励ましや盛り上がりが大きな力になります。何事も、仲間がいると続けやすいものです。

(統括管理者 鴻上哲也)

<佐賀新聞 令和7年11月21日付「いすの木のもとで」より>