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おすすめの本
No.763  令和6年5月
『水族館飼育係だけが見られる世界』   『すべて話し方次第』
 下村 実/著  ナツメ社

 海遊館・京都水族館・すみだ水族館の立ち上げに関わり、生物の飼育に30年以上たずさわっている著者が、水族館や生き物について読みやすい文体で語ります。
 沖縄から大阪までジンベエザメを運ぶ時は、ジンベエザメと同じコンテナにずっと入っていたり、ラッコと喧嘩して負けたり…。ヘトヘトで大変だけど、生き物が大好きな著者は常に愛情と好奇心をもって彼らと接していきます。
 自然環境による生態系の変化や水族館の在り方についても、語られた一冊です。
(S.S)
 一田 憲子/著  KADOKAWA

 「話す」ことを深く考えてみたことありますか?著者は、人に頼ることが苦手で、仕事仲間や気持ちのすれ違いから、ストレスを感じ、ようやく身内に話すことができたとき、誰かに聞いてもらうってすごいと実感したそうです。聞いてくれる相手に自分の胸の中にあるものを、掘り起こして言葉にし、それを交換する。普段無意識にやっているけれど、その営みは高度な技に支えられています。そんな話す力をもう少し磨いてみたら、うまくいくことがぐんと増え、「話す」ことは大いなる力を生むと教えてくれます。
(Y.K)
 
『三谷幸喜のありふれた生活18』 『縦スクロール漫画の教科書』
 三谷幸喜/著  朝日新聞出版

 コメディからミステリーまで幅広く作品を手掛ける脚本家・三谷幸喜氏の人気エッセイ集の第 18弾です。数々の名優との裏話やプライベートのこと、時には愚痴なんかも…。
 中でも、個人的におすすめの篇は「いろいろあります視聴率」。スタッフやスポンサーのことを考えると、「自分が書きたいものを!」という信念だけではやっていけません。テレビの見方も多様化している現代で視聴率という存在をどのように捉えるのか…売れっ子脚本家にも悩みは尽きないのです。
 三谷氏ならではのユニークな視点で綴られる日常は、私たちに新たな発見をくれますよ。

(A.K)
 サイドランチ/編  インプレス  

 スマートフォンで漫画を読むとき、あなたは横にめくりますか?それとも縦にでしょうか?最近ではカラーで描かれたイラストを、縦長画面で上から下へ読む新しい形の漫画が登場しています。時間の経過や場面の転換など演出のやり方も従来のものから変わっています。
 この本では縦スクロール漫画をうまく作るための手引書で、詳しくネームや作画、着彩、仕上げまでの作画のコツを紹介しています。まだまだ進化の途中と言われ、読者を引き込むための工夫もどんどん開発されている縦スクロール漫画。その特徴を知れば、読む時にも、これまでとは異なる迫力や面白さがより伝わってくることでしょう。
(K.S)
『図書館にまいこんだこどもの超大質問』 『眠っている間に体の中で何が起こっているのか』
こどもの大質問編集部/編  青春出版社

 「あだむといぶってどっちがさいしょ?」「水はどうして地球にはりついてるの?」
 本書は、そんなこども達からの多種多様な質問に全国各地の司書たちが回答した46の事例を、参考にした本と共に紹介しています。
 純粋でユニーク、時に真理をつくようなこども達からの疑問、そしてそれに応える司書たちが回答に辿り着くまでのプロセスのどちらも興味深く好奇心をくすぐられます。
 読後はきっとあなたも司書に疑問をぶつけたくなる、そんな一冊です。
(Y.M)
 西多 昌規/著  草思社

 睡眠は人間が生きるために重要です。睡眠時間が十分に取れないと日常生活に影響を及ぼします。
 本書では、眠っている間に起きていることを内分泌・免疫・胃腸や心肺、筋骨格、泌尿器、皮膚に分けて解説しています。
 ちゃんと寝るだけでなぜホルモンバランスが整い、脳が冴え、筋肉がつき、見た目も若返るのか。日本の睡眠研究の第一人者である著者が、世界中のさまざまな研究をひもときながら睡眠のメカニズムの全貌を明らかにしています。
(M.H)