平成27年1月号



佐藤 多佳子/著 偕成社

 白烏神社は、三つの不思議ななぞが伝えられていた。一番は、神使、一羽しかいない石のカラス。二番は天井画。そして三番は、星明石。
神社に暮らす藤堂千里は、11歳の古武術天才少女。例大祭の夜、子ども神楽は、一人が剣士、二人がカラスとなり行われる。今年も千里は剣士となり、5,6年生で六人が選ばれた。全員が仲がよいばかりのメンバーではなく、個々がぶつかりあいながら、それでも前に進もうする。
そんな中、6人のまわりで不思議な出来事がおこり始める。それはやがてくる何かを予兆していた。



斎藤 健一郎/著 岩波書店

 ぼくの家の1カ月の電気代は190円。今エアコンも電子レンジも使わない。電気は空気のごとし、以前の僕は、電気は有り余るほどあると思っていた。
2011年3月、東日本大震災が起こったあの日。
僕は福島県にいた。何を考え、どう行動し、何が大切なことなのか、身をもって知った。
あたり前を生きる君たちへ送る一冊。



鎌田 洋/著 河出書房新社

 みんながダイスキなディズニーランド。
人はなぜ何度も遊びに行きたいと思うのでしょうか。
そこにはきっと働くひとたちの魔法があるはずです!
この本は、あこがれのディズニーで働きたいと思い続け、31歳で夢を実現した一人の青年の物語です。
夢を持つこと、持ち続けることの大切さを、強く望むなら、夢も叶うということを教えてくれます。



アレックス・スカロウ/著 金原 瑞人・樋渡 正人/訳 小学館

 ときは、2040年代。タイムトラベルが可能となり、人の野望が世界の歴史を変えてしまう時代。
1912年、2010年、2026年、違う時間から集められた3人は、死を目前に救出された少年と少女だった。2001年ニューヨークに集められた目的は、タイムライダーズの一員になることだった。
タイムトラベルが自由となった時、もはやタイムトラベルは兵器となる。
時間の扉を開き、時間の流れに乗る。未来からの不法侵入者をとりしまり、過去の改変を防ぐ。
時間の流れを監視するタイムライダーズの戦いが今始まった。



テッド・クーザー/作 ジョン・クラッセン/絵 柴田 元幸/訳 スイッチ・パブリッシング

 ここからさして遠くないところで、僕は木々の手に持ちあげられた家を見たことがある。これはその家の物語だ。
建ったばかりのころ、家は四角い敷地(しきち)にぽつんとあった。かつてはそこに木々があったのに、みんな切られてしまった。
けれども、両側には野生の木が生えた林があり、男の子と女の子と父親が暮らした。やがて子どもたちは成長し、父親は年をとり、家を去った…。残された家は時間と共に姿を変えていった。