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おすすめの本


No.608 平成29年7月


『寂しい生活』『末井昭のダイナマイト人生相談』
稲垣 えみ子/著 東洋経済新報社末井 昭/著 亜紀書房
 元朝日新聞編集委員で「アフロ記者」として有名な著者の『魂の退社』の続編エッセイです。
 著者の稲垣さんは、原発事故発生後あまりの惨事に原発がなくても生きられるはずと考え、節電を始めます。まずは家の電気をつけないで生活し、掃除機を捨て、エアコンを止め、電子レンジを捨て、果てには洗濯機、冷蔵庫を捨てそして家に風呂がない生活へ…。電気代は月に150円、洋服は10着、質素な食事、最大の娯楽は二日に一度の銭湯です。
 手放す過程で何に気付き何を得たのか。本当の豊かさとは何なのか。著者にしか実感できない自由と充実感をシンプルな言葉で綴っています。
 (O.T)


 自分の幼い頃、結核を患い、隣家の若い男性とダイナマイト心中という壮絶な最後を遂げた母親。その後の人生を母の自殺という苦しい過去に影響をうけてきた著者。
 社会人になってからも母の自殺の影は人生に降りかかり、不倫地獄に借金地獄、うつ病などたくさんの「苦難」を体験してきました。
 そして今、ようやくその「苦難」を乗り切り、平和に暮らしている著者が、今悩んでいる人たちに自分の経験を踏まえて悩みに答えます。
 (A.U)


『カンパニー』 『いつも笑顔で~あの戦争と母の言葉~』
 伊吹 有喜/著 新潮社海老名 香葉子/著 新日本出版社
 ある日、戦力外通告に等しい人事異動が発令された。それは同時にリストラの対象に入ったということも意味している。40代の青柳は、妻と娘に家を出て行かれ、私生活でも変化の時を迎えていた・・・。
 何の知識もないままバレエ団に出向し、世界的なプリンシパルが躍る公演を成功させなければならないという業務命令。彼と同じようにリストラ対象である若手トレーナーの由衣と一緒に立ち向かっていく。彼らはアイデアで様々な困難を解決していこうとするが、果たして公演を成功へと導くことができるのか。
 (R.K)


 「かよ子は明るくてとっても強い子だから大丈夫よ。いつも笑顔でいてね。」そう母に励まされ、家族と別れて疎開した著者。世の中は太平洋戦争の真っただ中で、彼女は国民学校の五年生でした。
 和竿職人の家に生まれ、家族と幸せな日常を送っていましたが、戦争によって香葉子さんの生活は一変。やがて、東京大空襲で家も家族も失い、戦災孤児となってしまいました。
 戦争で失意の底へとその身を追いやられましたが、母の言葉を支えに、強くたくましく生きてきた著者の半生を綴っています。
 (Y.O)



『世界のすべてのさよなら』 『宇宙がまるごとわかる本 太陽系や銀河の新事実から最新の宇宙論まで』
白岩 玄/著 幻冬舎宇宙科学研究倶楽部/編 学研プラス
 大学の同級生だった4人。卒業後はがむしゃらに働き続け、いつのまにか30代へと突入。4人はなにかと理由を付けて集まり、頻繁に飲み明かします。
 明るく、コミュニケーション能力が豊かな悠。無口だけど、自分の思いをしっかりと持っている画家の竜平。いつも彼氏に振り回されてしまう女、翠。料理上手で人当たりは良いが、プライドが邪魔をして自分一人でなんでも抱え込んでしまう瑛一。
 ペットの“へべれけ”はどうなってしまうのか?!そして瑛一は、最後に悠や仲間たちと打ち解けることが出来るのでしょうか。
(M.T)


 19世紀に宇宙まで到達できるロケットが開発されて以来、1961年にはソ連が初の有人宇宙飛行に成功。現在までに各国で、様々な宇宙開発競争が行われてきました。
 本書では、太陽系やそこに属する地球などの惑星、準惑星の解説をはじめ、今までの宇宙開発の歴史やこれまでに解明されてきた宇宙の謎を紹介。
 星空のきれいな夜、この本を片手に宇宙に思いをはせてみてはどうですか。
 (Y.E)


 

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