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おすすめの本


No.615 平成29年10月


 『美しい科学の世界』『幕末武士のグルメ日記「伊庭八郎征西日記」を読む』
 伊地知 国夫/著 東京堂出版 山村 竜也/著 幻冬舎
 この本には興味深い「美しい科学」の写真が多数おさめられています。「科学」というと、なんだか難しそうと苦手意識が働きがちな人も多いかと思いますが、そんな人でも楽しめる一冊です。
 身近なものや普段から見慣れている現象でも、観察方法に少し工夫を加えると全く違った一面が見えてきます。シャワーの水流やライターの着火時の火花の様子などには、想像だけではわからない美しい瞬間があるのです。
 これまでの「科学」のイメージを覆すかもしれない、不思議で面白い科学の世界に触れてみませんか。
 (R.K)


 隻腕のラストサムライ、伊庭八郎秀穎は、江戸末期に誕生した。剣才があり美男である完全無欠の伊庭八郎が残した、一冊の日記がある。それがこの「征西日記」。
 内容はというと、京都の観光と、食べた物の記録という、なんとも日常的な内容で・・・。観光やグルメにいそしむ姿は、現代でいうツイッターやインスタにアップする若者のよう。
 幕末の動乱期に、徳川将軍を護衛していた幕臣の毎日。この後の八郎は時代の波にもまれ、五稜郭で26歳で散ってしまう。
 (Y.N)


『乱世をゆけ 織田の徒花、滝川一益』『アルフレッド・アドラー 一瞬で自分が変わる100の言葉』
 佐々木 功/著 角川春樹事務所小倉 広/解説 ダイアモンド社
 天下統一をはたし、農民の子から関白へと成り上がった豊臣秀吉は、完成したばかりの大阪城で上機嫌だった。
 彼はこれから主君であった織田信長の伝記をまとめ、自分の権威をさらに高めようとする。しかし、配下の者に出させた信長の記録を見た時、1人の男の名を目にするや一気に不機嫌となる。
 その男の名は滝川一益。秀吉と同じ流れ者でありながら、信長の元で活躍し関東管領までのぼりつめた人物。
 いま謎多き一益の激動の人生が語られる。
 (Y.E)


 今の時代「自分磨き」がよく言われ、自己啓発本は男女問わず人気が高いジャンルです。その中でも「自己啓発の父」と言われ、人気の高い心理者アドラー。彼の残した言葉は、今の私たちにたくさんの事を教えてくれます。
 今回はその中でも「自分を変える」をキーワードに、アドラーの言葉を紹介し、その真意をわかりやすい言葉で解説をしながら、自分を変えたいと悩む人に、意識をどうやって変えていけばいいのかなどを教えてくれます。
 (A.U)


 『世界一よくわかる新撰組』 『ブラインドメイク物語 視覚障害者もメイクの力で人生が変わる!』
 山村 竜也/著 武蔵野大学出版会 大石 華法/編著 メディカ出版
 明治維新が行われる前の激しい動乱のなか、幕末に江戸を駆け抜けた新選組―。時代劇やアニメ、ゲームなどで取り上げられ今も根強いファンを増やし続けています。本書では歴史作家であり時代考証家の山村氏が「新選組」とはどういった組織なのかを改めて紹介し、これまでに語られてきた常識とは異なる事実を分かりやすく解説しています。
 池田屋事件に関する五つの誤解や沖田総司は本当に池田屋で喀血したのか。土方歳三の愛刀「和泉守兼定」、「堀川国広」について。近年発見された山崎烝の「取調日記」、三井両替店の「新選組金談一件」など最近の研究により解明されたファンが知りたい事柄がこの本に詰まっています。
 分かりやすく図を使い項目立てて書かれているので、新選組についてこれから学びたいという方はもちろん、自分の気になる部分だけ知りたいという方どちらにもお勧めしたい一冊です。
 (H.F)


 ブラインドメイクを知っていますか?視覚に障害がある人たちが自分だけで全てのメイクを行う技法のことです。
 左右の手を同時に動かして眉を書いたり、泡が残らないように洗顔のやり方を変えたり、見えない女性たちが輝くための工夫に溢れています。
 この本には、7人の女性たちがブラインドメイクを習得した時の体験談が掲載されています。
 生まれつき盲目であったり、ある日突然視力が失われたり、歩んできた人生は様々です。自分にあった化粧をすることで、自信をもって外の世界と接することができるようになった女性たちの喜びが綴られています。
 (S.S)


 

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