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おすすめの本


No.624 平成30年3月


『モモコとうさぎ』 『永遠のおでかけ』
 大島 真寿美/著 KADOKAWA 益田 ミリ/著 毎日新聞出版
 大学卒業間近、就活に失敗しバイトもクビになったモモコは家にいても居心地が悪いと、不思議な“うさぎ”を連れて家出をすることを決めます。しかし、先のことを何も考えず家を飛び出したモモコは、気が合うと思っていた友人や兄を頼りますが、気持ちがすれ違ってしまい居場所を無くしてしまいます。 その後、何かに導かれるように放浪の旅に出ることに…。
 行く先々で様々な人と出逢い、何を感じ、どう成長していくのか?不思議な“うさぎ”の正体は?そしてモモコが辿り着く先とは…。
 (Y・U)


  生まれた時から身近にいる存在の人たちは、自分の近くにいてくれるのが当たり前で、いつかいなくなるという事はあまり考えたくないものです。存在がなくなってから気付く、当たり前の毎日の大切さがあります。
 著者は叔父と父を立て続けに亡くしました。でも、自分が生活をする日々は続いていきます。その中で、大切な人を亡くして感じたことをエッセイにしました。その素直な想いに思わず「もし自分なら」と考えてしまいます。今、毎日を何事もなく過ごせるありがたさを実感させてくれます。
(A.U)


『七色結び』 『雪子さんの足音』
 神田 茜/著 光文社  木村 紅美/著 講談社
 矢沢鶴子は夫と中学生の息子、義母との4人家族です。鶴子は主婦業と水引を作る内職と中学校のPTA活動に勤しむ日々を送っていました。ある時、義母が夢中になっているロックミュージシャンのフジマサキの事を知り、魅了され自らもハマってしまいます。そんな鶴子に、突然のPTA会長という大役がのしかかってきました。
 色々な制約が多いPTAを目の当たりにし、フジマサキに癒されつつ、奮闘する鶴子の姿にエールを送りたくなる物語です。
 (Y.O)


  夫と息子を亡くし、ひとり暮らしだった雪子さん。月光荘というアパートの大家である彼女は、そのアパートに住む住人たちの世話を焼き、食事や映画鑑賞に誘ったり・・・。アパートの住人で、当時大学生だった薫は、出張先のホテルで雪子さんが孤独に亡くなったことを知り、一気に二十年前に引き戻されるのです。
 少しずつ激しさを増す雪子さんのお節介に恐怖すら感じてしまいます。
 第158回芥川賞の候補となった作品です。
 (R.K)


『コンタクトレンズと眼鏡の科学』 『ご先祖様、ただいま捜索中!あなたのルーツもたどれます』
久保田 慎/著 日刊工業新聞社  丸山 学/著 中央公論新社
 今やコンタクトレンズ・眼鏡は私たちの生活に欠かせないものとなっています。遠視・近視・乱視の視力矯正としてはもちろん、ファッションの一部としても以前より多くの方が利用されるようになりました。本書では、そもそもレンズを通してどのように見えるように補正しているのか、その成り立ちや視力矯正の仕組みについて科学的観点から解説されています。
 性能の進化のみならず眼の寿命を延ばすレンズや電子回路内蔵レンズなど、これまでに無かった特別な機能を持つレンズにも触れてあり、新しい発見のある一冊です。
 (H.F)


  皆さんは自分の御先祖様を何代前までさかのぼることができますか?簡単な方法としては、戸籍を調べる事で、江戸末期から明治初めに生まれた方まで辿りつくことが出来ます。しかし、それ以前となるとやはり難しいようです。
 著者の丸山さんは個人では難しい、戸籍の無い時代のご先祖様を探すプロとして、今までの依頼や経験を基に自分の御先祖様を探す方法やコツを本書で紹介しています。
 皆さんもこれを機会に自分の御先祖様からつながる家系図を作成してみてはどうでしょう?
 (Y.E)


 

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